Vol. 62 No. 2 (2025)   物流·冷熱·ドライブシステムドメイン特集
技術論文

アンモニア混焼エンジンの技術開発

Development of Ammonia Co-firing Engine

田中貴文
Takafumi Tanaka
今森祐介
Yusuke Imamori
普世梓
Azusa Fuse
小暮涼介
Ryosuke Kogure
田中貴文
今森祐介
普世梓
小暮涼介

低炭素·カーボンニュートラル社会の達成に向けて,水素やアンモニアといった新燃料対応のエンジンのニーズがある。アンモニアは加圧することで容易に液化するため,ハンドリング性が重視される舶用燃料として注目されている。一方で,排出ガスに未燃アンモニアや温室効果のあるN2Oが含まれるなどの課題もある。これらの課題に対して,三次元燃焼CFD解析,小型エンジンでの燃焼試験,及び排ガス後処理装置の触媒マッチングを通じ,未燃アンモニア·N2O·NOxといった排ガスの低減を狙った。その結果,後処理装置後の性能評価において,ベースとなるディーゼルエンジンの軽油専焼に対して89%の温室効果の低減見込みを得た。