Vol. 61 No. 3 (2024)   マテリアリティ特集
- 三菱重工グループが考える重要課題に対する取組み -
技術論文

カーボンニュートラルの実現に向けたボイラ用アンモニア専焼バーナの開発

Development of Ammonia Single-Fuel Burner at Boilers for the Decarbonized Society

山下登敏
Takatoshi Yamashita
甘利猛
Takeshi Amari
大西洋輔
Yosuke Onishi
栗原誠矢
Seiya Kurihara
嶺聡彦
Toshihiko Mine
髙山明正
Akimasa Takayama
山下登敏
甘利猛
大西洋輔
栗原誠矢
嶺聡彦
髙山明正

2050年カーボンニュートラルに向けた日本政府のグリーン成長戦略では,燃料アンモニア産業の成長戦略"工程表"が示され,今後の取組みの一つとして石炭火力におけるアンモニア燃料転換を進めることが示されている。三菱重工業株式会社では,国内外の様々なお客様の取組みに対応できるように,旋回燃焼,対向燃焼の両方式の石炭焚きボイラにおいて,アンモニアへの50%以上の燃料転換を可能とする技術開発を進めている。本報では,アンモニア専焼バーナを用いた専焼試験及び石炭とのアンモニア50%以上の燃焼試験により,いずれの燃焼方式においても安定燃焼を確認するとともに,窒素酸化物(NOx)の排出量を石炭専焼時よりも抑制でき,またアンモニアを完全燃焼できたので報告する。