Development for Novel Identification Method of Seawater Contamination into Steam-Water Circuit Including Carbon Dioxide of Power Plants Based on Chemical Equilibrium Calculation
火力発電プラントの水·蒸気サイクルでは,復水器海水漏洩の早期検知のために酸電気伝導率が計測されているが,二酸化炭素による計測妨害が課題となっている。その対策として,酸電気伝導率にpH,電気伝導率を組み合わせた,化学平衡計算に基づく新たな海水漏洩評価モデルを考案した。化学平衡計算ソフトや実機水質データを用いた検証により,新規評価モデルは,化学平衡計算ソフトとの誤差が0~20%で良好な精度を有し,またJIS B 8223の給水の管理基準値到達前の微量海水漏洩も検知可能であることを確認しており,これにより二酸化炭素共存下においても迅速かつ簡易に海水漏洩を検知することが可能となる。