Vol. 53 No. 2 (2016)   船舶·海洋特集
技術論文
LNG運搬船向けリンゴ型タンク構造の設計と工作

Structural Design and Construction Method for "Apple Shaped LNG Cargo Tank"
渡部亨尚
Michihisa Watanabe
高田龍祐
Ryusuke Takada
岡藤孝史
Takashi Okafuji
辻井浩
Hiroshi Tsujii
柏木聖紘
Masahiro Kashiwagi
紙谷洋一
Yoichi Kamitani
渡部亨尚
高田龍祐
岡藤孝史
辻井浩
柏木聖紘
紙谷洋一
近年,発電用燃料としてLNG(液化天然ガス)に対する需要が急増している一方,"シェールガス革命"と称されるように,シェール層からガスを採掘する技術の進歩により,米国を中心に新型の天然ガスの生産が拡大している。この天然ガスの需給拡大により,LNGの海上輸送量は大幅に増加する見通しである。現在,注目が集まる米国産シェールガスの輸送においては,パナマ運河拡張後の船舶サイズの制約,太平洋横断という長距離輸送が前提となるため,LNG運搬船としては高い安全性,貨物積載効率の向上が重要な課題となる。当社では2011年に,"155km3型さやえんどうLNG運搬船"を開発し,これまでに５隻を引き渡しているが,上述のお客様のニーズに応えるべく,信頼性に定評のある従来のMOSS球形タンクの特長を継承した"リンゴ型タンク"の開発を完了した。2016年4月時点で、リンゴ型タンク搭載の新型LNG運搬船を８隻受注しており,2015年の10月よりアルミタンクの製造を開始した。