Vol. 63 No. 2 (2026)   プラント·インフラドメイン特集
技術論文

電気製銑炉(スメルター) 低品位原料を用いたグリーン製鋼を実現する新型炉

Smelter - New Furnace for Green Steelmaking Using Low Grade Input Materials

Gerald Wimmer
Bernhard Voraberger
Johannes Rosner
Andreas Pfeiffer
Gerald Wimmer
Bernhard Voraberger
Johannes Rosner
Andreas Pfeiffer

水素を用いた直接還元製鉄法は,将来の製銑·製鋼プロセスにおけるCO₂排出量削減の主要な手法の一つとして期待されている。通常,直接還元鉄(DRI)の溶解及び精錬には電気アーク炉(EAF)が用いられる。しかし,世界的に鉄鉱石の多くは低品位であり,選鉱による原料の品位向上には限界がある。そのため,新型の電気製銑炉(Smelter,スメルター)が求められている。スメルターは,低品位鉄鉱石由来のDRIを効率的に処理し,転炉での精錬や電気アーク炉への装入に適したホットメタル(銑鉄)を生産し,セメント産業での利用に適したスラグを生成する。詳細なプロセス計算に基づき,この新プロセスルートの事業性が確認され,炉の設計が完了した。事前試験を経て,現在,最初の商用化に向けて2件の実証プロジェクトが進行中である。