圧延機のワークロールでは自励振動による多角形摩耗が発生する現象が知られている。本現象の対策を検討するには,圧延機の固有振動数を特定し,実運転中の振動を評価する必要がある。そこで本報では,ワークロールの多角形摩耗につながる圧延機の運転時振動モード推定のために,MBD(Multi Body Dynamics)と圧延理論及び摩耗モデルを連成させたシミュレーションモデルを開発した。本モデルは,四重圧延機(4-Hi)のダイナミクスモデルを考慮した運転中の圧延機挙動と摩耗進展を同時に評価できるものである。これにより,ロール摩耗の原因となる振動モードを特定し,構造変更やダンパーの設置,監視センサの設置など予防措置の検討が可能となった。