Vol. 58 No. 1 (2021)   新製品·新技術特集
技術論文

複雑形状複合材部品の低コストかつ高品質な多層一体成形技術

Low-cost and High-quality Drape Forming Technology for Complex Shape Composite Parts

近藤宙世
Yusei Kondo
野間一希
Kazuki Noma
秋山浩庸
Hiromichi Akiyama
金升将征
Masayuki Kanemasu
近藤宙世
野間一希
秋山浩庸
金升将征

航空機翼のスパーやストリンガ等に代表される,複雑形状複合材部品の成形手法として,多層プリプレグを一度に成形する手法(多層一体成形)があり,フロータイムが短く低コスト成形法として有望である。ただし,部品形状に賦形する際にプリプレグの変形挙動が不適切であると,部品の形状変化部に繊維のしわ(リンクル)等の製造欠陥が発生し,複合材部品の強度低下を引き起こすことが問題であった。そこで,プリプレグの変形挙動を予測可能な賦形シミュレーションを適用することで,低コストかつ高品質な多層一体成形技術を開発した。