三菱重工業(株)では,工作機械,民間航空機,新交通システム,風車など多数の部品で構成される製品において,構造部品の振動特性や機械要素部品の荷重伝達で構築される動力学解析(マルチボディダイナミクス:以下MBD(Multi Body Dynamics))の適用を進めており,製品性能の事前予測による性能向上及びロバスト性向上に努めている。本報では,機械振動が製品性能に直結する大形門形加工機を対象に,MBD と制御モデルを組み合わせて,高精度な解析モデルを構築し,さらにMBDモデルを活用した振動抑制方法を開発したのでその概要を紹介する。