2020年1月よりIMO(International Maritime Organization:国際海事機関)の定める規則により全海域において船舶で使用する燃料油中硫黄分の規制が強化される。本規制に対応でき,かつ超大型コンテナ船用の大出力機関にも対応できる処理能力を実現したSOxスクラバーの実設計について紹介する。三菱日立パワーシステムズ(株)(以下,当社)が陸上ボイラ向けに長年培ってきた角形排煙脱硫装置を船舶向けに展開することで,特に大型コンテナ船向けにおいて配置優位性があり,積み荷を減らすことなく設置することが可能となる。排出規制が特に厳しいECA(Emission Control Area:排出規制海域)を含めた全海域の規制に対応可能な高い硫黄除去効率を得られる設備を提供する。