Vol. 50 No. 2 (2013)   船舶·海洋特集
技術論文
世界一環境に優しいLNG船を目指して

-全運航モードでガス専焼に対応可能な"さやえんどうUST"-

The Best LNG Carrier for Environment by Only Gas Combustion "SAYAENDO UST"
津村健司
Kenji Tsumura
石田聡成
Toshinori Ishida
平岡和芳
Kazuyoshi Hiraoka
桑畑一志
Kazushi Kuwahata
濵島彰德
Akinori Hamajima
津村健司
石田聡成
平岡和芳
桑畑一志
濵島彰德
近年,環境への配慮から,船舶が排出する排気ガスに対する規制が順次強化され始めており,その対応として,LNGを燃料とした船舶が登場してきている。一方,NOX排出の少ない蒸気タービンプラントを推進機関とする液化天然ガス運搬船(LNG船)においては,貨物であるLNGの蒸発ガスを燃料とすることで,今後発効が予定されているNOX·SOX排出に対する規制を満足することができる。しかしながら,従来のLNG船では,負荷変動の大きい港内操船時は,安定した負荷追従ができるように,ガスと燃料油の混焼で運航する方法を採っている。本報においては,港内操船時においてもガス専焼にて安全な運航が可能で,かつ,経済性に優れた新しいシステムを提案する。