Vol. 49 No. 4 (2012)   三菱重工の総合力特集
技術論文

重質燃料焚プラントにおける排ガス中の高濃度SO3除去システム

SO3 Removal System of Exaust Gas from High Sulfur Content Heavy Fuel-Fired Plant

上田泰稔
Yasutoshi Ueda
長安弘貢
Hiromitsu Nagayasu
濵口涼吉
Ryokichi Hamaguchi
三宅一明
Kazuaki Miyake
松浦賢次
Kenji Matsuura
永田真之
Chikayuki Nagata
上田泰稔
長安弘貢
濵口涼吉
三宅一明
松浦賢次
永田真之

石油精製製品の最近の品質要求の高度化に伴い,残渣物中の硫黄含有量は増加する傾向にある.これら残渣物は重質燃料と呼ばれボイラ燃料として用いられたりするものの,燃焼排ガス中のSO3濃度が非常に高く,機器の腐食や紫煙の原因となり除去装置の設置が不可欠である.SO3の除去法は,これまでアンモニア注入法や湿式電気集じん装置(EP)を設置する方法が主流であったが,60~100ppmを越えるような高濃度SO3への対応は困難であることから,新たな技術として溶解塩噴霧システムを開発した.ここでは各SO3除去技術の比較を行うとともに,溶解塩噴霧システムの実機での長期安定運転の実績及び高いSO3除去性能について紹介する.