自動車産業,家電製造業等の量産品の製造業では設計·購買·製造·アフターサービスまですべてのプロセスがBOM(Bill Of Materials:部品表)を用いて遂行されているが,造船業のような受注生産品の製造業においてはBOMの活用が始まったばかりといえる.船舶部門では2年半前から建造現場への資材(艤装品)の供給をデータ管理することに重点を置いて長崎造船所で造船BOMの構築に取り組み,現在では設計·資材·建造現場のみならずサプライヤの各プロセスにおける造船BOMの活用が本格化し成果を上げている.本論文では構築した造船BOMの内容と成果について説明する.