Vol. 46 No. 4 (2009)   原子力特集
技術論文

再処理工程の大幅簡素化を目指した超臨界直接抽出法の開発

Development of Super-DIREX Method That Aimsat Great Simplification in Reprocessing Process

黒田一彦・森 行秀・島田 隆・木村敏也
Kazuhiko Kuroda
Yukihide Mori
Shimada Takashi
Toshiya Kimura
黒田一彦・森 行秀・島田 隆・木村敏也

超臨界直接抽出法は,超臨界二酸化炭素にTBP硝酸錯体を添加した流体により,使用済核燃料からU,Puの分離·回収を直接行う方法であり,溶解·清澄·共抽出を一工程に簡素化できる技術である.本技術が実用できれば,現在軽水炉燃料再処理で採用されているPUREX法のみならず,将来のFBR燃料再処理施設においても設備コストと放射性廃棄物発生量を大幅に低減することができ,次世代燃料サイクルの早期実現に貢献できる.本稿では,これまで実施してきた開発成果を述べるとともに,2010年頃から国などで検討開始予定の第二再処理施設構想へ適用できる新たなコンセプトを紹介する.