三菱PWR(Pressurized Water Reactor:加圧水型原子炉)燃料·炉心は,高い信頼性と豊富で良好な使用実績をベースとし,経済性向上の観点から高燃焼度化の開発を行ってきた.現状では燃料集合体最高燃焼度55000MWd/tを達成できる燃料が実プラントに装荷され,使用中である.また,海外でのMOX燃料加工を厳格な管理の下で完遂し,実炉心装荷を終えた状況である.一方,長サイクルといったプラント運転からの要求にも対応できるよう評価を行っており,高い信頼性を維持しつつ柔軟な運転にも対応可能な燃料·炉心の開発を鋭意進めている.今後,より一層の経済性向上を目指して,更なる燃料·炉心の高度化に向けた検討を進めるとともに,海外への展開も視野に入れた各種開発を行っていく予定である.