Vol. 46 No. 3 (2009)   ものづくりを支える機械·技術特集
技術論文

シミュレータ酔い低減を目指したドライビングシミュレータの開発

Development of the Driving Simulator Reducing Simulator Sickness

高桑義直
Yoshinao Takakuwa
粟屋伊智郎
Ichiro Awaya
後藤真弘
Masahiro Goto
久保 壮
Tsuyoshi Kubo
岡田卓三
Takumi Okada
岡田幸一郎
Koichiro Okada
高桑義直
粟屋伊智郎
後藤真弘
久保 壮
岡田卓三
岡田幸一郎

シミュレータ酔いは実車両とシミュレータの運転感覚に差異があることから生じるといわれている.この差異は大きく視覚的問題(実際の視界と映像の違い)と運動的問題(実際の車両加速度とシミュレータ加速度の違い)に分けられ,人間の器官で違和感として感じられる.視覚的問題は,画像処理技術の進歩により,CG映像の高精細·高速化や全視界型ドームスクリーンの採用により解消されつつある.運動的問題は,シミュレータを大型化して可動範囲を拡大することで違和感を小さくする試みがなされている.本論文では,小型6軸シミュレータにおける運動制御によって,シミュレータ酔い低減を目指したドライビングシミュレータを開発したので報告する.