Vol. 44 No. 1 (2007)   新製品·新技術特集
技術論文

水素エネルギー利用における安全性評価技術の開発

Introduction of Technology for Assessment on Hydrogen Safety

岡林一木
Kazuki Okabayashi
武野計二
Keiji Takeno
平嶋秀俊
Hidetoshi Hirashima
千歳敬子
Keiko Chitose
野中 剛
Tsuyoshi Nonaka
橋口和明
Kazuaki Hashiguchi
岡林一木
武野計二
平嶋秀俊
千歳敬子
野中 剛
橋口和明

近年,地球規模の環境問題として,CO2 による温暖化が問題視され,京都議定書による CO2 排出量の削減が義務付けられる一方,局地的な環境問題としては自動車排出ガス等による沿道汚染など,深刻な問題として取り上げられている.一方で,化石燃料の枯渇など将来のエネルギー問題も懸念されており,これらの解決策として,クリーンな水素エネルギーの利用が期待されている.しかし,水素は広い可燃範囲を有する ガスであり,その導入に当たっては,十分な安全性の検討が必要である.既に,将来需要の期待される燃料電池自動車の普及を図るためのインフラ整備として,特に安全性確保が重要である水素ステーションの市街地導入を促進すべく,2005 年に一部規制見直しがなされ,現在も更なる見直しのための取組みが行われている.これまで,当社はこの規制見直しのためのデータ取得へ関係機関とともにかかわってきており,ここでは,水素安全性評価への取組み状況と,これを支える当社要素技術の紹介を行う.