Vol. 43 No. 1 (2006)   新製品·新技術特集
技術論文

APWRプラント主給水制御弁に作用する流体力を考慮した制御性評価

Evaluation of the Fluid Force in Main Feed Water Control Valve for APWRs

立花浩次
Koji Tachibana
前田敏和
Toshikazu Maeda
森田英之
Hideyuki Morita
坂田英之
Hideyuki Sakata
広江隆治
Takaharu Hiroe
桶谷浩一郎
Koichiro Oketani
立花浩次
前田敏和
森田英之
坂田英之
広江隆治
桶谷浩一郎

加圧水型原子力発電プラント(PWR)において,主給水制御弁は蒸気発生器への給水流量を調整することにより,蒸気発生器の水位を制御する重要な役割を果たす.現在,当社では PWR から約40 % 出力をアップした改良型 PWR(APWR)を設計しているが,出力の増加に伴い,給水流量も従来のPWR に比べ約 40 % 増加することから,主給水制御弁の弁体に作用する流体力が大幅に増加することとなる.弁体に作用する上下方向の流体力は弁の作動に影響を及ぼすため,このような流体力の増加に対しても主給水制御弁が指令信号に対して追従し,蒸気発生器の水位を安定に制御できることを確認しておく必要がある.
しかし,一般に弁に作用する流体力が制御性に与える影響を定量的に評価した知見がないことから,今回当社では流動試験により主給水制御弁の弁体に作用する流体力を計測し,流体力を考慮したシミュレーションにより主給水制御弁の制御性評価を行った.