Vol. 41 No. 1 (2004)   豊かな社会に貢献する新製品·新技術特集
特集 技術論文

残さ油ガス化複合発電プラント向けF形ガスタービンの開発

Development of M701F Gas Turbine for Integrated VR Gasification Combined Cycle

園田 隆
Takashi Sonoda
小森豊明
Toyoaki Komori
加藤 誠
Makoto Kato
北内洋介
Yohsuke Kitauchi
岩崎好史
Yoshifumi Iwasaki
秋月 渉
Wataru Akizuki
土師俊幸
Toshiyuki Hashi
國廣哲人
Akihito Kunihiro
園田 隆
小森豊明
加藤 誠
北内洋介
岩崎好史
秋月 渉
土師俊幸
國廣哲人

近年石油業界においては,主製品の一つであるアスファルトなど重質油の需要が,国内産業·経済構造の変化により減少しつつあるため,新たな活用策として発電プラント用燃料としての用途が高まっている.とくに,減圧残さ油(VR:Vacuum Residue)の活用方法として,都市部での厳しい環境規制にも対応可能なガス化複合発電システム(IGCC :Integrated Gasification Combined Cycle)が最近注目を集めている.当社は,このニーズにこたえるべく,VRをガス化してできたガス(以下、VRガス化ガスと呼ぶ)に類似した低カロリーガス焚きガスタービンの豊富な運転実績をベースに,さらに高効率な高温ガスタービンに適用すべく開発に着手した.本報では,2003 年6月 30 日より新日本石油精製(株)根岸製油所で営業運転を開始した,日本初の残さ油ガス化複合発電プラント(発電端出力:431 MW)向け1 350°C級ガスタービンの設計概要と運転実績等について紹介する.