Vol. 62 No. 3 (2025)   エナジードメイン特集
技術論文

社会ニーズに対応する火力発電設備のサービスアップグレードの実績紹介

Approach and Experience of Gas Turbine Combined Cycle Power Plant Upgrade to Meet Social Needs

日髙孝平
Kohei Hidaka
小原裕史
Hirofumi Ohara
富田康意
Yasuoki Tomita
藤井慶太
Keita Fujii
野作雅俊
Masatoshi Nosaku
三好正悟
Shogo Miyoshi
日髙孝平
小原裕史
富田康意
藤井慶太
野作雅俊
三好正悟

ガスタービン·コンバインドサイクル発電設備が運用される20-30年の間には,環境規制や脱炭素などの社会的な変化,新技術電源との競争など,様々な事業環境の変化に直面する。発電設備の競争力を維持するためには適切な保守に加え,常に最新技術を取り入れ,性能·運用性等の向上を図ることが不可欠であり,こうしたお客様のニーズは年々高まってきている。三菱重工業株式会社はOEMとして,新設発電設備向けの最先端·最新技術をフローダウンして,既設発電設備にも適用可能なアップグレードを開発·適用してきた。近年は,市場ニーズは多様で刻々と変化するため,マーケティング分析を通じて効果的なメニューを特定し,様々なニーズに応えるサービスプログラムを開発している。その結果,経済性のみならずカーボンニュートラル社会の実現に貢献する熱効率向上による性能改善,及び,再生可能エネルギー社会に対応するための起動性,運用性改善,など多岐にわたるアップグレードが提供可能となっており,その実績例を紹介する。