Vol. 45 No. 3 (2008)   自動車関連技術小特集/工作機械小特集
技術論文

コンピュータグラフィックスによる模擬環境外乱を用いた画像処理アルゴリズムのロバスト性検証

Robustness Verification of Image Processing Algorithms Using Simulated Environmental Disturbance by Computer Graphics

宅原雅人
Masato Iehara
見持圭一
Keiichi Kemmotsu
宅原雅人
見持圭一

車載画像処理システムの開発では,降雨,降雪などの天候の違い(環境外乱)に対して高いロバスト性を確保することが重要である.そのため,従来は大量の実画像を取得してロバスト性の検証を行っていたが,長い開発期間がかかる原因の1つとなっていた.そこで当社では,コンピュータグラフィックス(CG)を用いて天候やノイズなどを模擬した画像を生成し,系統的かつ定量的にロバスト性を検証するツールを開発した.本ツールは,各種の外乱をパラメータに基づいて生成し,実写画像上に重畳するものであり,少数のサンプル画像から大量の画像を生成できる.この結果,ロバスト性検証にかかる期間を大幅に短縮でき,ロバスト性の高い画像処理アルゴリズムを短時間で構築することが可能となった.