
物流現場の課題解決に貢献するため、
機械と機械、また人と機械が協調する
「物流の知能化」を推進しています。
物流問題の解決を目指す三菱重工の取り組み
< 三菱重工グループのソリューションが対応しうる物流の課題 >

物流コストの上昇、CO2排出量の削減、深刻化する人材不足など、複合的な課題に直面している物流業界。特に「物流2024年問題」に象徴されるドライバーの労働時間規制強化は、喫緊の対応を迫るものです。この問題に対し有効な対策を講じなければ、2030年には国内の営業用トラック輸送能力が34.1%不足するという試算(注)もあります。
こうした状況に対し、三菱重工は機械システムを知能化し、人と機械が最適な形で協調するプラットフォーム「ΣSynX®(シグマシンクス)」を核とした物流知能化ソリューションを提案しています。
ΣSynXは、メーカーを問わず倉庫内の多様な物流機器を統合・連携させ、さらに人と機械の協調作業を実現します。これにより、お客様それぞれの現場状況や課題に最適化された「物流の知能化」を実現し、業界全体の課題解決に貢献します。
(注)経済産業省「持続可能な物流の実現に向けた検討会 最終取りまとめ」
物流現場におけるΣSynXの活用コンセプト
ΣSynXを活用した物流知能化ソリューションは、以下の3つのコンセプトに基づき、物流現場の課題解決を加速します。
熟練作業者のノウハウ実装
荷物の最適なロケーションエリアの決定や効率的な配替え(注)など、経験豊富な作業者が持つノウハウ。ΣSynXを搭載した独自開発の最適化エンジンや統合制御システムにこのノウハウを実装することで、単なる自動化を超えた、より効率的な自動化を実現します。
(注)ある場所に一定の形で揃えられた荷物や商品を、別の場所に移したり、配置を変えたりすること
人機協調
システムが人と機械の作業を一元管理し、安全な共同作業と省人化を両立。人と機械の協調が可能なため、作業の一部だけを自動化するといった部分的・段階的な導入も可能です。
根を生やさない
大規模工事や床面工事を必要とせず、既存設備やアセットを有効活用できます。レイアウト変更や原状回復も容易なので、スモールスタートでの導入が可能。初期投資を抑制しつつ、段階的に知能化を推進することができます。
これら3つのコンセプトにより、トラック待機の最小化、蔵置密度の最大化、スループット(処理能力)の向上、オペレーター不足への対応といった、物流現場が抱える課題の解決を目指します。

ΣSynXとは

「ΣSynX」は、「かしこく・つなぐ」をコンセプトに、人と機械の協調を目指すデジタルイノベーションブランドです。三菱重工が保有する約700の技術分野、500以上の製品数、数千に及ぶ機械モジュール、31の事業領域における知見、複雑機械の開発から運用・保守に至るまで蓄積された膨大なデータとノウハウをベースに、世界の技術や知見と掛け合わせた新たな価値創造を目指しています。
物流業界のみならず、さまざまな業界において機械システムの知能化・自律化を促進し、産業エコシステムの構築、インテリジェントな製品・サービスの展開、より高度なセキュリティを実現します。