Vol. 43 No. 1 (2006)   新製品·新技術特集
技術論文
短工期·低被ばくで完遂した世界初 ＰＷＲ炉内構造物の一体取替え工事(ＣＩＲ)

World's First All-in-one-piece Extractionand Replacement Work of PWR Reactor Internals
内山純一
Junichi Uchiyama
大内博史
Hiroshi Ouchi
安食和英
Kazuhide Ajiki
西岡嘉生
Yoshio Nishioka
玉置廣紀
Hiroki Tamaki
内山純一
大内博史
安食和英
西岡嘉生
玉置廣紀
当社は,四国電力㈱伊方発電所１号機において,世界で初めて,加圧水型原子炉(PWR)の炉内構造物(CI)(タイトル写真,図１)を一体で取り替える工事を完了した.さらに,引き続いて九州電力㈱玄海原子力発電所第１号機,及び伊方発電所２号機において同一の取替工事を実施した.本取替工事は,高燃焼度燃料の採用に伴う制御棒増設への対応と,炉内構造物を構成するボルト(バッフルフォーマボルト)の海外での損傷事例を受けた予防保全対策及び信頼性向上のために実施した.
運転開始後約 20 年を経過して放射線量の高い炉内構造物(旧 CI),すなわち上部炉心構造物(UCI)及び下部炉心構造物(LCI)を気中にて一体で専用鋼製保管容器に収納し撤去した後,最新の標準型２ループプラントを基本として設計を行った炉内構造物(新CI)を既存の原子炉容器(RV)内に高精度で据え付け,初期プラント建設時と同等の設置状態に復旧した.