Vol. 41 No. 1 (2004)   豊かな社会に貢献する新製品·新技術特集
特集　技術論文
火力発電プラント保守計画最適化支援システム(FREEDOM)の開発

Development of Maintenance Optimization System for Aged Fossil Fired Power Plants
松本拓俊
Hirotoshi Matsumoto
西村宣彦
Nobuhiko Nishimura
中馬康晴
Yasuharu Chuman
熊野信太郎
Shintaro Kumano
小林雅浩
Masahiro Kobayashi
富永公彦
Kimihiko Tominaga
林　貴美
Kimi Hayashi
椎橋　啓
Akira Shiibashi
松本拓俊
西村宣彦
中馬康晴
熊野信太郎
小林雅浩
富永公彦
林　貴美
椎橋　啓
電力業界における今後の自由化拡大を控え,火力発電プラントの保守を取り巻く環境は大きく変化しており,保守費の効率的な低減と有効活用が発電原価低減において不可欠となっている.このような環境の中,当社では火力発電プラント主要部位について保守計画最適化システム(FREEDOM：Financially and Reliably Enhanced Optimal Maintenance System) を開発し,実用化した.
本システムは確率論的寿命評価ツール,リスクシミュレーション,保守計画最適化ツールなどを備えており,損傷モードごとに各部位の破損確率を求め,ユニットの重要性を考慮して各部位の損傷発生時のリスクを客観的に把握できる.このツールを用いて,今後の運用計画を基にどの部位を,どの時期に対策を打つべきかなど,トータルライフコストが最小となるような経済的に最適な保守計画案を提供する.これにより,限られた予算内で最適な予算配分を行うことも可能である.本システムは既に国内８機の事業用火力プラントに適用され,経済的な保守計画の策定に貢献している.