Press Information

英国・ロンドンに欧州原動機新会社を設立
急拡大するEU市場の原動機需要に対応

発行 第 4638号
Print

 三菱重工業は、ガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)など原動機製品の欧州向け受注拡大をはかるため、8日付けで英国・ロンドンに新会社を設立した。今後、著しい伸長が見込まれる欧州共同体(EU)市場の原動機需要に対応していくのが狙いで、現地に根を降ろした受注活動や欧州企業との提携を強力に展開していく。

 新会社はMitsubishi Power Systems Europe, Ltd.(MPSE)。新設火力プラント受注のほか、アフターサービスや風力発電設備、太陽光発電設備などの再生可能エネルギーの事業拡大を推進する。将来的には、EUにとどまらず、中東、ロシア市場への対応窓口としても機能させていく。

 EUの原動機市場は、経済拡大による電力需要の増加を背景に、新規発電プラントの建設や老朽プラントの更新需要が急拡大しており、ガスタービンや蒸気タービンの売上げ規模は2013年には2006年対比3倍強にも膨らむことが予測されている。また、風力や太陽光などの再生エネルギーの導入についても、各国の積極的な補助政策に支えられた旺盛な投資が続いており、世界一の市場となっている。これら急拡大する市場へ迅速かつ効率的に対応するためにも、原動機事業に特化した拠点の設立が必要となっていた。

 当社の原動機製品は広くEU市場に浸透しており、多くの納入実績と現在商談中の案件を抱えている。そのうち、大型蒸気タービンについては、1970年代以降、スペインのENDESA向けなどを中心に約30基を、また、ガスタービンについても、英国、スペインを主要な市場として30基強を受注している。また、当社の生産能力を現地で補完するため、欧州企業との多様な提携も加速しており、これらを現地で統括する拠点の設立を決断した。

 当社は、中期経営計画(2006事業計画)で原動機事業を収益の柱と位置づけ、世界市場で一層のシェア拡大をはかっていくことを目標に掲げている。2001年設立のMPSアメリカ(米国)、昨年設立のMPSアジアパシフィック(シンガポール)に続く今回のMPSE設立で、世界三極体制が完成したことになるが、MPSEはEUを舞台に、事業計画に沿ったシェア拡大の一翼を担っていく。

新会社の概要
社 名 Mitsubishi Power Systems Europe, Ltd.(略称:MPSE)
事業内容 原動機製品の受注活動、プロジェクト遂行管理、長期保守契約管理
取扱製品 ガスタービン、蒸気タービン、ボイラー、風力発電、太陽光発電、地熱発電、舶用機械 他
資本金 約7百万ポンド(約16億4500万円)
代表取締役社長 福居明夫(現 原動機事業本部 欧州統括)
本社所在地 ロンドン
従業員数 25人

 


mission_net_zero

三菱重工グループについて

三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。

詳しくは: