Press Information

「東京スカイツリー地区」熱供給向けに大型ターボ冷凍機2台を受注
世界最高水準の高効率・省エネ性でCO2大幅抑制、冷暖房の一翼担う

発行 第 5000号
Print

 三菱重工業は、東京都墨田区で開発が進む東京スカイツリーを中核とした熱供給地区向けに、冷却能力1,350冷凍トンの大型ターボ冷凍機2台を受注した。世界最高レベルの高効率・省エネ性能で、冷暖房用メインプラントの一翼を担い、CO2の排出を大幅に抑制する街づくりに貢献していく。当社製ターボ冷凍機の同地区向け受注は、サブプラントで2009年10月から稼働している350冷凍トン機2台に次ぐもので、納入は2011年春の予定。

画像提供:東武鉄道株式会社・東武タワースカイツリー株式会社
 今回受注した2台は、世界最高水準の定格COP(エネルギー消費効率 ※1)6.4※2を達成している「AART-120」と、インバータ搭載により回転数が制御できる「AART-120I」。いずれも冷媒に、オゾン層破壊係数ゼロのHFC-134aを採用し、選定の決め手となった高効率・省エネ性は、多くの稼働実績を通じて実証されている。
 特にインバータ機は、圧縮機の回転数や機器の制御機構をきめ細かく数値演算制御することで、部分負荷時に極めて高効率な運転を実現している。さらに、冷却水温度が低い場合には、部分負荷時最高COP24.2 ※3と、定格COPと比べ約4倍と高く、外気温度が低い中間期や冬期に大幅な省エネ効果を発揮する。また、大容量に対応するため、高調波、高周波を抑えた電圧6,600Vの高圧インバータを採用した。

 納入は、株式会社東武エネルギーマネジメント(東京都墨田区、冨岡 建治社長)に、空調設備工事大手の新菱冷熱工業株式会社(東京都新宿区、志田 均社長)を通じて行う。東武エネルギーマネジメントは、同地区の開発事業を主導する東武鉄道株式会社の100%子会社で、同地区の地域冷暖房事業を手掛ける。

 この熱供給地区は、墨田区の業平橋・押上地区とその周辺約10.2ヘクタールで、2011年12月の竣工を目指してプラント建設が進められている。2011年12月完成予定の東京スカイツリーは、電波塔では世界一の高さ634mを誇り、来訪者は年間約540万人、地区全体で同約2,500万人を見込む。
 同地区では、CO2の排出抑制に街ぐるみで取り組む“低炭素まちづくり”にも力を注いでいる。柱となる施策の一つとして、集中熱源方式による国内最高効率(年間総合COP1.35以上)を追求した地域冷暖房システムの導入が計画されてきた。当社のターボ冷凍機は、この高効率達成に大きく貢献することとなる。

 当社はターボ冷凍機の国内トップメーカーで、地域冷暖房や基幹産業の工場空調向けなどに、省エネ・省CO2に大きく寄与するターボ冷凍機を多数供給。冷媒HFC-134aを使った高効率ターボ冷凍機の受注実績は2,000台に達している。今回、東京の新名所として注目を集める東京スカイツリー地区向けに大型機種を受注したことを弾みとして、国内外における大型の高効率ターボ冷凍機の営業活動を一層積極的に展開していく。

※1 COP=Coefficient of Performanceの略。成績係数のことで、値が大きいほど省エネ性が高い。
   COP=冷房定格能力(kW)/消費電力(kW)。
※2 JIS条件(冷水:入口12℃、出口7℃ 冷却水:入口32℃、出口37℃)。
※3 冷却水入口温度12℃。


インバーターターボ冷凍機AART-120I
【インバータターボ冷凍機「AART-120I」】

(ご参考)

東武鉄道株式会社 WEBサイト    http://www.tobu.co.jp/
株式会社東武エネルギーマネジメント WEBサイト    http://www.tobu-em.co.jp/
東京スカイツリー公式WEBサイト    http://www.tokyo-skytree.jp
東京スカイツリー公式キャラクター“ソラカラちゃん”公式WEBサイト    http://www.sorakara-chan.jp

製品ページ

 

担当窓口:冷熱事業本部 大型冷凍機部
         三菱重工冷熱システム株式会社


mission_net_zero

三菱重工グループについて

三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。

詳しくは: