「原子力発電所輸出者の為の行動原則」は、原子力発電所の輸出に関し、企業としての自主的管理の規範を協議しようという活動から生まれた、原子力産業界の行動原則です。当社は、2008年に同行動原則が起草された当初より、世界の代表的な原子力発電所輸出者と共に、その策定作業に参加して参りました。同原則は、2011年9月15日に、正式に公表されております。
三菱重工は、同行動原則の定める6つの原則(安全、防護、環境保護、原子力損害賠償、核不拡散、倫理)を遵守する様、誠実に努力することを約束致します。
行動原則本文(和訳)
行動原則の本文をご覧になれます。
行動原則 公式ウェブサイト
更に詳細をお知りになりたい方は、公式ウェブサイトをご覧ください(英文サイト)。
活動状況
2011年9月15日の公表後の活動状況をご紹介しております。
2015年05月 第7回 レビュー会議 @ ロンドン
2015年5月12日~13日、第7回レビュー会議が英国・ロンドンで開催され、当社も参加致しました。
参加各社より行動原則の遵守状況について説明があり、各社が行動原則に則った活動を実施していることを確認致しました。 今回より正式に参加した、アルゼンチンの研究炉メーカーであるINVAPが、POCの遵守状況、輸出相手国との業務にPOCを適用する際の課題や教訓についてプレゼンテーションを行いました。
また、世界原子力発電事業者協会(WANO)のケン・エリス氏、世界核セキュリティ協会(WINS)のロジャー・ホズレー氏、原子力安全条約(CNS)第6回検討会合の議長であるアンドレ・クロード・ラコスト氏(元フランス原子力安全庁長官)、IAEAの国際原子力安全諮問グループ(INSAG)副議長であるユッカ・ラクソネン氏(元フィンランド放射線・原子力安全庁長官)ら、専門家を招き、原子力安全・核セキュリティの現状、原子力新規導入国における基盤整備と原子力安全文化の確立、福島の事故からの教訓について、討議しました。
次回レビュー会議は、2016年1月に開催予定です。
2014年10月 第6回 レビュー会議 @ ソウル
2014年10月21日~22日、第6回レビュー会議が韓国・ソウルで開催され、当社も参加致しました。
会議では冒頭、参加各社より行動原則の遵守状況について説明があり、各社が行動原則に則った活動を実施していることを確認致しました。またKEPCO(韓国電力公社)より、同社が海外で展開しているプロジェクトの経験と教訓について紹介がありました。
参加各社は、納入済の原子力発電所についても、事業者と共にその安全な運転に寄与すること、且つその経験を踏まえ将来提供する発電所の安全性向上に取り組むことを確認致しました。また、自己のサプライチェーンについても事業者の品質要求を満たすことを確保する必要があることに同意し、これらの事項を反映し行動原則本文を改訂致しました。
行動原則の対外連携活動については、原子力関係者(特に規制当局と事業者)との協調方法について協議を行うと共に、教育機関での認知度向上(カリキュラムへの織込み等)に向けた活動等も行い、本原則の精神を更に浸透させて行くことと致しました。
尚、今回の会議にて、アルゼンチンの研究用原子炉ベンダーであるINVAPが、本原則の活動に正式に参加することとなり、名称を"The Nuclear Power Plant and Reactor Exporters' Principles of Conduct"(略称:NuPoC)に変更致しました。
次回レビュー会議は、本年5月に開催予定です。
2014年03月 第5回 レビュー会議 @ ブリュッセル
2014年3月5日~6日、第5回レビュー会議がベルギー・ブリュッセルで開催され、同会議に当社も参加致しました。
冒頭、参加企業各社より行動原則の遵守状況に関し報告があり、各社取組を確認致しました。行動原則本文については、サイバーセキュリティーに係る文言や、参考文献として国際原子力機関(IAEA)による「核物質及び原子力施設の物理的防御に対する核セキュリティ勧告」(INFCIRC/225/Rev.5)を追記し、改訂致しました。
また、行動原則の更なる発展に向けた対応を協議し、各社経営幹部による関係機関への情報発信の重要性を確認致しました。更に、今回のレビュー会議では、原子力安全条約(CNS)第6回検討会合の議長であるアンドレ・クロード・ラコスト氏(元フランス原子力安全庁長官)より、同検討会合の概要を説明頂き、行動原則の参加企業として同検討会合の主旨に賛同する旨、同議長とIAEA事務局長へ表明することと致しました。
2013年09月 第4回 レビュー会議 @ トロント
2013年9月25日~26日、第4回のレビュー会議がカナダ・トロントにて開催され、当社も出席致しました。今回は、本行動原則への参加を検討している中国国家核電技術公司(SNPTC)が、議決権の無いオブザーバーとして同会議に初参加しました。
同会議では、従来通り、各社の遵守状況について報告があったのち、今回は、原子力産業及び原子力規制の分野の専門家として国際的に知られている、カナダ原子力安全委員会(CNSC)委員長のマイケル・バインダー氏、元フランス原子力安全庁(ASN)長官のアンドレ・クロード・ラコスト氏、元米国原子力規制委員会(NRC)委員長のリチャード・メザーブ氏、ブルースパワー社(カナダ)CEO兼 世界原子力発電事業者協会(WANO)総裁のダンカン・ホーソーン氏などを迎え、本行動原則の改善や適用範囲の拡大に向けた具体案や、今日の原子力産業の課題とその対応策につき検討するなど、幅広い議論を行いました。
2013年01月 第3回 レビュー会議 @ 東京
2013年1月15日-16日、第3回のレビュー会議が東京にて開催され、当社も出席致しました。
従来通り、各社の遵守状況について報告があったのち、今回は世界原子力発電事業者協会(WANO)よりマネージング・ディレクターのジョージ・フェルゲート氏を招待し、原子力の安全を促進する為、本行動原則とWANOの間で、どのような協力ができるか、どのようなシナジーが発揮できるかについて、意見交換を行いました。
2012年07月 第2回 レビュー会議 @ ピッツバーグ
2012年7月9日-10日、第2回のレビュー会議が米国ピッツバーグにて開催され、当社も出席致しました。従来、ロシアからはAtomstroyexportが参加しておりましたが、今回よりその後継企業として、Rusatom Overseasが参加しました。また、Bubcock & Wilcox社がプレスリリース時の参加者以外の、初の追加採択者として同ミーティングに出席致しました。
会議では、「過酷事故のマネジメント」と「緊急時対応」の重要性に係る内容を原文に反映することで合意し、今後更なる追加採択者を如何に増やしていくか、という点について議論がおこなわれました。また、国際原子力機関(IAEA)や世界原子力発電事業者協会(WANO)と如何に連携を取っていくかという点についても議論が行われ、今後の会議には両機関との対話の時間を設ける為、積極的に出席を呼び掛けて いくことに合意致しました。
2011年12月 第1回 レビュー会議 @ モスクワ
2011年12月7日-8日、第1回のレビュー会議がモスクワにて開催され、当社も出席致しました。同会議では、公表から3ヶ月たった段階での、各社の遵守状況及び今後の遵守に向けた活動計画を共有致しました。また、今後のより円滑な運営の為、①本行動原則の恒久的な事務局を置くこと、②今後も年2回レビュー会議を開催し、各社の行動原則遵守状況の確認や、業界におけるベストプラクティスの共有、行動原則の本文変更要否等の協議を行っていくことに合意しました。
尚、本行動原則への参加企業は以下の通りです。
AREVA
Atomstroyexport
Candu Energy
GE Hitachi Nuclear Energy
日立GEニュークリアエナジー
Korea Electric Power Corporation(KEPCO)
三菱重工 (子会社 Mitsubishi Nuclear Energy Systems(MNES)を含む )
東芝
Westinghouse Electric Company
ATMEA (AREVA/三菱重工のジョイントベンチャー)