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ベトナムのオモン第1火力発電所向け既設ボイラーの設備更新を受注
油から天然ガスへの燃料転換プロジェクトの中核を担う

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◆ 既設ボイラーメーカーとしての技術力を生かし、燃料転換を実現
◆ CO2排出量を削減するほか、脱硝装置の追設によりNOX排出量も削減
◆ 完工後もプラントの長期安定運転をサポート

オモン第1火力発電所(写真提供:第2発電総公社)

オモン第1火力発電所(写真提供:第2発電総公社)

三菱重工業は、ベトナム南部のカントー(Can Tho)市に位置するオモン(O Mon)第1火力発電所の油から天然ガスへの燃料転換プロジェクト向けに、中核となるボイラーのガスバーナーなどの主要機器を受注しました。既設ボイラーメーカーとしての技術力を生かして、燃料転換を実現し、CO2排出量の削減に貢献します。また、排ガスに含まれるNOx(窒素酸化物)を無害化する脱硝装置を追設してNOx排出量を削減し、将来的な環境規制の厳格化にも対応可能とします。

オモン第1火力発電所は1号機(33万kW)、2号機(33万kW)で構成され、それぞれ2009年、2015年に運転を開始しました。総出力は66万kWで、既設の主要機器は当社が納入しています。

この燃料転換プロジェクトは、ベトナム電力公社(Vietnam Electricity:EVN)グループの第2発電総公社(Power Generation Corporation 2:EVNGENCO2)が手掛けています。EPC(設計・調達・建設)の契約者は、ベトナム建設省傘下のLILAMA CorporationとEVN傘下の第3発電総公社(Power Generation Corporation 3:EVNGENCO3)によるコンソーシアムで、当社はこのコンソーシアムから主要機器を受注。三菱重工グループのシンガポール法人である三菱パワーアジアパシフィック(Mitsubishi Power Asia Pacific Pte. Ltd.)が、EPCのエンジニアリング支援および技術指導員の派遣を行います。

今回の契約を受けて、三菱重工エナジードメインスチームパワー事業部長の藤田真は次のように述べています。「オモン第1火力発電所は2009年の1号機の運転開始以来、メコンデルタ地域の発展に重要な役割を果たしてきました。既設の発電設備のメーカーとして、今回の燃料転換プロジェクトへの参画を通じて、ベトナムにおけるエネルギーの安定供給と温室効果ガスの削減に貢献できることを大変誇りに思います。本工事の完工に尽力するとともに、プラントの長期安定運転についてのサポートも行っていきます」。

当社は本年8月、オモン第1火力発電所に隣接するオモン第4火力発電所向けにも、115万5,000kW級のガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備の中核を担う最新鋭のJAC(J-series Air-Cooled)形ガスタービン2台を受注しており、2028年の完成を目指しています。ベトナムは、エネルギーミックスの多様化、石炭依存の軽減、天然ガスおよび再生可能エネルギーの拡大を目指す「ベトナム電源開発計画VIII(PDP8)」を策定しています。当社は、オモン第4火力発電所向けGTCC技術の提供に加え、オモン第1火力発電所向けにボイラーの燃料転換技術を提供することにより、本計画への支援をさらに強化し、2050年までにネットゼロエミッションを達成するというベトナムの国家目標にも貢献します。

三菱重工グループは、高性能で信頼性の高い技術の普及に一層力を注ぎ、世界各地の経済発展に不可欠な電力の安定供給に寄与するとともに、エネルギーの脱炭素化を促進することで地球環境の保全に貢献していきます。

調印式の様子

調印式の様子


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三菱重工グループについて

三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。

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