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バイオエタノール膜分離脱水システム開発のパイロットプラントで所期性能達成

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◆ 当社総合研究所長崎地区のパイロットプラントにて、国内燃料規格99.5vol%以上のエタノール純度を達成
◆ バイオエタノール製造を高効率化して、消費エネルギーの大幅削減と、装置のコンパクト化を目論む

膜分離脱水システムのパイロットプラント

膜分離脱水システムのパイロットプラント

三菱重工業は、バイオエタノール製造を低コスト・高効率化する膜分離脱水システム(MMDS®:Mitsubishi Membrane Dehydration System)の開発に関し、当社総合研究所長崎地区の「長崎カーボンニュートラルパーク」内に設置したパイロットプラントにおいて、このたび、国内燃料規格でもある所期性能の99.5vol%以上のエタノール純度を達成しました。

バイオエタノールは、ガソリン代替としてのクリーン燃料、および次世代航空機燃料であるSAF(Sustainable Aviation Fuel)の原料として注目されています。燃料として使用するためには、製造工程の最終段階におけるバイオエタノール中に含まれる水分の除去(脱水)が不可欠ですが、その脱水工程では、多くのエネルギーを消費するという課題があります。MMDS®は、脱水工程を従来のPSA方式から「分子ふるい膜分離方式」(注)に置き換えることで高効率化し、30%超の消費エネルギー削減により、オペレーションコストの大幅な低減と安定生産を目指すものです。加えて、MMDS®は液相での分離を可能とするため、装置のコンパクト化が可能となります。

今後は、本パイロットプラントでの各種要素試験の結果を踏まえ、実証プラントを建設し、早期の市場投入に向けて開発を加速させます。

三菱重工は、水素を必要としない植物由来のクリーン燃料であるバイオエタノールの高効率な製造プロセスの開発と、その事業化を推進することで、脱炭素技術の早期確立・社会実装を図るとともに、持続可能なカーボンニュートラル社会の実現へ貢献していきます。

  • 分子の大きさの違いを利用し、膜を用いて物質を分離する方式

バイオエタノール膜分離脱水システム(MMDS®:Mitsubishi Membrane Dehydration System)ロゴ

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【INCHEM TOKYO 2025 出展情報】

  • 会期:2025年9月17日(水曜)〜19日(金曜)
  • 場所:東京ビッグサイト(東京都江東区)東展示棟
  • 当社ブース番号:5-SP03

Tags: バイオエタノール,e-メタノール,カーボンニュートラル
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三菱重工グループについて

三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。

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