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世界中の天然ガス焚 火力発電所に高稼働率を保証するサービス 世界中の天然ガス焚 火力発電所に高稼働率を保証するサービス

三菱重工グラフ(2011年7月発行)に掲載

実績[ インフラ設備 ]

世界中の天然ガス焚 火力発電所に高稼働率を保証するサービス

24時間365日監視が起点のチームワーク

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三菱重工は、天然ガス焚火力発電所で高稼働率を長期間保証するビジネスモデルを構築、基幹事業に育て上げました。
高砂製作所のRMC(Remote Monitoring Center)を拠点に24時間365日、海外に納入したプラントも遠隔監視するシステムによってです。
すでに幾多の予兆から、事故を未然に防止することに成功し、顧客から高い評価を得ています。
LTSA(Long Term Service Agreement)をベースに、「CS First!」(顧客満足度第一)を合言葉に奮闘するチームワークをご紹介しましょう。

原動機事業本部 サービス事業部 高砂サービス部
原動機事業本部 サービス事業部 高砂サービス部
写真左から、海外ガスタービン技術推進グループ コーマック・マイヤース
三菱重工プラント建設(株) 海外統括部 企画・戦略グループ 主任 永江龍哉
海外プロジェクト推進グループ 主任 今北浩司
遠隔監視グループ 主任チーム統括 三上尚高
高砂サービス部 主席プロジェクト統括 安部克彦
海外営業一グループ 池田千尋

大好評の“おもてなし”サービス

三菱重工は、ガスタービンを納入した発電事業者に、6~10年以上にわたる定期検査、部品交換などをパッケージにした契約であるLTSAをベースに、長期間・高効率の稼働を保証するサービスを提供しています。契約金額が100億円を超える例もあり、一見、大層な金額ですが、発電事業者としては「例えば1日発電が停まった場合のリスクは計り知れない」ということからすれば、十分納得のいく数字なのです。
実際、欧米やアジアなど海外を中心にLTSAは着実に増加、いまや三菱重工原動機事業本部の一大ビジネスに成長しました。その背景には「電力自由化の波を受け、海外で保守業務に不慣れなIPP(独立系電力事業者)が増加した」という市場環境もあれば、「ガスタービン1基につき約2,000点のデータを収集、かつては手作業で分析していたものを、主要な150項目以上を5分周期で自動診断するシステムを創り上げた」という三菱重工独自の技術もあります。
しかし、LTSA成長の理由はほかにもあります。“おもてなし”の精神です。遠隔監視担当の三上尚高は「異常の要因にはいろいろありますが、当社の場合、プラント関係はもとより、送電や燃料など周辺部分にまで目配りし、おかしいと思うことが起こればすぐに通報、手を打つよう要請しています」と語ります。納入した設備以外にも監視の目を広げ、発電事業をつつがなく遂行できるようご支援しているのです。

三上 尚高

軸受部分に異常高温を発見

一昨年、欧州にある発電所のガスタービンが停止。原因はメンテナンス時に現地の作業者が圧力計の操作を間違えたことでした。それは修復したのですが、高砂製作所のRMCで停止までの一連のデータをチェックしていた三上が、深夜、不審な信号を発見。1分にも満たないごく短時間ですが、シャフトの軸受部分に異常高温が発生していたのです。それを見逃さず、「このまま動かせば危ない。大事故の可能性もある」と判断した三上は、その発電所の部長に、さらに所長に電話し、再起動を見合わせるよう強く求めました。 同時に三上は、迅速に手を打ち、欧州拠点のMPSE(Mitsubishi Power Systems Europe)に緊急点検のための要員派遣を依頼、国内の設計や工事の担当部署にも緊急連絡しました。この報を受け、欧州に出張中だった永江龍哉が、その日の夜に現地に急行。「すぐに軸受部分の分解点検を行い、部品の損傷を確認しました。早速、交換に取り掛かったところ、発電所からは再発防止のための調査もそこそこに運転再開を要求されました。その説得は本当に大変でした」と永江は振り返ります。 国内では、プロジェクト取りまとめの今北浩司が中心となり解決策を協議、設計と製造の担当者を現地に送り出しました。その根底には永江との緊密な連携があり、また現地の事情に精通したコーマック・マイヤースからのアドバイスも役立ちました。「結局、修理に4日間かかりましたが、異常高温に気付かず再起動していたら、復旧に1年間ぐらいかかる大事故になっていたかもしれません」という事態でした。

欧州拠点のMPSE(Mitsubishi Power Systems Europe)
今北 浩司
コーマック・マイヤース
永江 龍哉

発電所とその先のお客さまのために

この発電所とのLTSA遂行を今北から引き継いだ安部克彦は「入社以来ガスタービンの設計とサービスを行き来し、それぞれ10年程度担当しましたが、この仕事は営業、技術、工事などさまざまな部署の連携なしには成り立ちません」とチームワークの重要さを強調。海外サービス営業の池田千尋も「周囲の協力を得て、お客さまのニーズを踏まえたサービスの充実を図りたい」と前向きに語ります。 三菱重工は今年の4月1日、原動機事業本部のサービス部門を事業部として位置づけました。これは、ハードとソフト、つまりプラントとサービスを事業の2本柱とする意思表示にほかなりません。現在、24時間365日、世界の天然ガス焚火力発電所の稼働状況を監視し、顧客との接点となる拠点を日本、米国、欧州に展開。それはLTSAの相手、電力事業者のためであると同時に、その先の企業や家庭などに安全確実に電力を送り届けるためでもあるのです。

安部 克彦
池田 千尋

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