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排煙脱硫システムの高効率化・低コスト化に向けた研究開発

化学

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吉元 貴志

吉元 貴志

総合研究所

2008年入社
化学システム工学専攻 修了

技術紹介

排煙脱硫システムの開発には何が重要ですか?

装置内で起こる化学反応を把握し,適切に制御すること

排煙脱硫システムは火力発電所で発生する排ガスの中から二酸化硫黄(SO2)を除去するシステムです。二酸化硫黄はご存知の通り、大気中に放出されると酸性雨の原因となってしまうため、健康と環境保護の観点から世界中で規制が進んでいます。
三菱重工の主要な排煙脱硫システムは湿式法と呼ばれるもので、吸収液と排ガスを接触させてガス中の二酸化硫黄を吸収除去するシステムです。
排ガス中には様々な不純物が含まれており、これらが良くも悪くも脱硫性能に大きな影響を与えます。そのため、排煙脱硫システムの開発には装置内で起こる化学反応を把握し、適切に制御することが重要です。

高効率化・低コスト化へのアプローチは?

最も効率的に反応が進む状態を把握するための要素研究です。

高効率化を考えるためには、まずは最も効率的に反応が進む状態を把握するための要素研究が必要です。
それを前提に置いた上で気液の接触効率を向上させる技術の開発や、吸収を効率的に起こさせるための助剤の選定、運転方法の検討など、高効率化に向けた種々の検討を行っています。
低コスト化については、上記の高効率化によるコスト低減に加えて種々の部品の低コスト化が必要です。ただし、安価な材料に変更すればよいという単純なものではありません。安定性、安全性を損なうことなく低コスト化を達成するためには材料、構造変更による化学的、物理的影響をしっかりと把握することが大切です。 この点に関して他分野のエキスパート達とも連携し目標達成に向けて一丸となって取り組んでいます。

図:排煙脱硫システム

実際の製品への貢献を聞かせてください

複数の視点から最適化することで製品の高効率化とコストの削減に役立っています。

目標を達成する方法は目に見えている方法以外にも沢山隠れています。
一つの視点からではなく、複数の視点から最適化を考えることで、それまで「効率が悪い」と考えられてきたものが「効率がよく」なる逆転の発想が生まれてきます。
例えば図に示す吸収塔で二酸化硫黄を除去していますが、最初は塔上部の気液接触部の効率向上に目が行きます。しかし、重要なのは塔下部の吸収塔タンク内の流動や化学反応です。こちらの最適化を行うことによって塔上部での吸収効率も上がり、結果として装置全体の高効率化に繋がります。
このようにして見つけた技術が現在製品設計に採用され、製品の高効率化とコストの削減に役立っています。
研究の成果が製品に適用された時の喜びはひとしおです。

写真:吸収塔

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