Press Information

2017年 宮永社長 年頭挨拶(要旨)

Print

2016年を振り返る

昨年は、真のグローバル企業の実現を目指して、当社グループが一体となって進むことができた有意義な年であるとともに、私たちの決意が試された年でもありました。当社グループがお客様にどのような価値を提供していくのか、社会の持続的な発展にどのように貢献していくのか、「グループステートメント」を策定して明示し、「Move the world forward」を合言葉に、世界各地でお客様の発展に向けてそれぞれの事業を前に進め、グローバル社会への約束を実践しています。

一方で、世界経済にとって厳しい年でもありました。為替の変動、鉄鋼やオイル&ガスに見られるようなグローバル市場の低迷、競争の激化等、外部環境はこれまで以上に厳しく、当社グループは2016年度の業績目標値を下方修正せざるを得ませんでした。

しかし、こうした状況下でも、当社グループの事業規模と営業利益の基盤は従来よりも強くなってきています。皆さんのたゆみない努力と研鑽によって、グループ内の変革が進んだ成果です。

その一例が、2016年7月に発足した、三菱重工フォークリフト&エンジン・ターボホールディングス株式会社(M-FET)です。当社グループ初のホールディングカンパニーで、中量産型3製品事業間の密な連携と迅速な意思決定を可能にしました。現在、広範なPMI(事業統合促進活動)を進めてシナジー実現を加速し、グローバル市場での新たな成長モデルの創出に取り組んでいます。

目を未来に向けて
今年に目を向けると、政治や経済の先行きは引き続き不透明です。当社グループを取り巻く事業環境も複雑さを増し、予期せぬ様々な変化が起こりうると思います。だからこそ、お客様のニーズと社会の課題をよりしっかりと捉えて対応し、プロフェッショナルとしてぶれのない研鑽を着実に続けることで、新たな価値を提供できる数多くのチャンスを見出せると信じています。

気候変動への対応はチャンスの一つです。世界が共有する地球規模の重要課題への取り組みは、グローバル企業の責務です。経済成長と温室効果ガスの排出削減を両立した革新的なソリューションの提供により、世界とともに前に進めると確信しています。私たちの最高クラスの技術力と統合力は、新興国でも先進国でも、社会の持続的な発展に貢献することができると考えます。

こうしたチャンスを確実に成果に結びつけることで、コンスタントに事業規模5兆円の高収益企業を目指していけます。今こそ、当社グループの潜在的な力を発揮して、大きく前に進む時です。

そのようなさらなる前進のために、当社グループは組織体制を変更します。現在の4つのドメインを、今年4月より「パワー」「インダストリー&環境・社会システム」「航空・防衛・宇宙」の3ドメインに再編し、もう一段踏み込んだ改革を推進します。これにより、当社グループの総合力をより機動的に生かしてシナジーを創出し、付加価値の高いソリューションを広く迅速に提供していくことができます。また、グループ全体の経営戦略に組織体制をさらに適合させ、お客様により高い価値を提供していくことで、将来にわたってグローバル規模での成長を確かなものにしていきたいと思います。

15事計のラストスパート
4月からは15事計(2015事業計画)の最終年度に入り、15事計の諸施策を皆で加速して改革を成し遂げることで、次の18事計を飛躍のステージにできます。飛躍のステージで初めて、世界市場でGEやシーメンスと対等に勝負できる企業という、より高い目標に挑戦していくことになります。

過去数年にわたる厳しい状況に耐え、果敢に挑み、当社グループは大きな変革を進めて、ここまでたどり着きました。皆さんの献身的な努力に心から感謝いたします。

今年も、様々なことに挑戦しなければならないと思いますが、たゆみない技術力の強化と研鑽を重ね、世界を前に進めるという強い意志をもって日々の業務に取り組みましょう。これまでの成果に加え、皆さんのその日々の取り組みこそが、さらなる試練を乗り越えて変革を実現する、ひとつの強い力です。皆で、2017年を大きく躍進する年にしていきましょう。



Tags: 経営,アジア,コーポレート
mission_net_zero

三菱重工グループについて

三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。

詳しくは: