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経済産業省「令和3年度クライメート・トランジション・ファイナンスモデル事業」
におけるモデル事例に選定

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◆ 自社の製品・サービスを通じて顧客のカーボンニュートラル化を支援する当社の広範な取り組みをモデル事例に選定
◆ 選定されたモデルに基づき、カーボンニュートラル達成に関連する資金調達のため、国内公募形式でトランジションボンドを発行予定
◆ 脱炭素分野での幅広い実績と先進技術への取り組みを誇るリーダーとして、日本そして世界のカーボンニュートラルに資するプロジェクトの推進を加速

三菱重工業は、経済産業省の「令和3年度クライメート・トランジション・ファイナンスモデル事業」(注)に応募し、モデル事例として選定されました。自社の経済活動に伴う排出削減だけでなく、「自社の製品・サービスを通じて、他者のトランジション戦略の実現を可能にする取組を計画している」点が当社モデル事例の特長の一つです。

また、独立した外部機関であるDNV ビジネス・アシュアランス・ジャパン株式会社は、当社の移行ロードマップが、経済産業省の分野別(電力、ガス、鉄鋼、化学)ロードマップ、国土交通省の分野別(国際海運)ロードマップの実現に必要なシステム・機器およびサービスをいち早く提供するという観点で、これらロードマップと良く整合しており、さまざまな基幹産業分野を含む広範なバリューチェーンのCO2削減への貢献を企図したものとなっていることなどを評価しました。
当社は、本モデル事例に基づく国内公募形式のトランジションボンドを2022年度に発行する予定です。

1. 本モデル事例の概要

当社は、三菱三綱領に基づき制定された社是の精神に則り、社業を通じて社会の進歩に貢献するものづくり企業として、社会・産業インフラを支える製品・技術を世界に提供し、地球規模の課題解決に取り組んでいます。
2020年10月に発表した中期経営計画である「2021事業計画」において、エネルギー供給側で脱炭素化を目指す「エナジートランジション」と、エネルギー需要側で脱炭素・省エネ・省人化を実現する「モビリティ等の新領域」を2つの成長領域に定めました。これら領域の事業を推進し、また既存事業の脱炭素化・電化・知能化を推進することにより、2040年のNet Zeroを実現すべく、「2040年カーボンニュートラル」を宣言し、2つの新たな目標を策定しています。

CO2排出量の削減目標

目標年 (1)当社グループのCO2排出削減
Scope1,2
(2)バリューチェーン全体を通じた社会への貢献 Scope3+ CCUS削減貢献
2030年 ▲50%(2014年比) ▲50%(2019年比)
2040年 Net Zero Net Zero

Scope1,2:Scope1は、当社のCO2直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)を、Scope2は、主に電気の使用に伴うCO2間接排出を示す。算出基準は、GHGプロトコル(温室効果ガス(GHG)排出量の算定と報告の国際基準)に準じる。
Scope3:Scope1,2以外の当社バリューチェーン全体での他社のCO2間接排出を示す。算出基準は、GHGプロトコルに準じる。但しこれに独自指標のCCUSによる削減貢献分を加味。
CCUS:Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage、CO2回収・転換利用・貯留

目標達成に向けたロードマップ

目標達成に向けたロードマップ

 

目標達成に向けたロードマップ

これらの目標は、当社が関連する事業のバリューチェーン全体におけるカーボンニュートラルの実装を支援するものです。

当社戦略の着実な遂行は、日本政府の2050年カーボンニュートラル宣言に合致するものと考えており、これら活動に必要な資金調達の一環として、トランジションボンドの発行を予定しています。

トランジションボンドの概要

発行年限 5年(予定)
発行額 未定
発行時期 2022年度上期(予定)
資金使途(予定)(注)
  • 水素焚き(専焼・混焼)ガスタービン
  • 石炭火力(アンモニア混焼改造)
  • 発電用ガスエンジン(水素専焼・混焼)
  • 水素製造(ブルー・ターコイズなど)
  • 製鉄機械(水素還元製鉄など)
  • CO2回収・貯留
ストラクチャリング・エージェント 三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社
主幹事会社 三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社、
その他は未定
第三者評価 DNV ビジネス・アシュアランス・ジャパン株式会社
  • 資金使途は、上記のプロジェクトを軸に選定され、また、後述する三菱重工業株式会社グリーン/トランジションファイナンス・フレームワークに記載する、国の示すさまざまな分野別ロードマップとの整合が確認された適格事業・プロジェクトの研究開発資金、事業開発資金、事業運営資金、運転資金等が含まれる場合があります。

2. グリーン/トランジションファイナンス・フレームワークの策定

当社は、「三菱重工業株式会社グリーン/トランジションファイナンス・フレームワーク」を策定しました。
本フレームワークは、独立した外部機関であるDNV ビジネス・アシュアランス・ジャパン株式会社より、以下の原則等との適合性に対するセカンド・パーティ・オピニオン(第三者評価)を取得しております。

  • ICMAグリーンボンド原則2021
  • 環境省グリーンボンドガイドライン2020年版
  • LMA・APLMA・LSTAグリーンローン原則
  • 環境省グリーンローン及びサステナビリティ・リンク・ローンガイドライン2020年版
  • ICMAクライメート・トランジションファイナンス・ハンドブック2020
  • 金融庁・経済産業省・環境省クライメート・トランジション・ファイナンスに関する基本指針(2021年5月版)

 

  • 経済産業省がトランジション・ファイナンス普及のため、モデル事例の情報発信・評価費用の負担軽減を行う事業。経済産業省、環境省、金融庁が共同して策定した「クライメート・トランジション・ファイナンスに関する基本指針」に適合し、モデル性を有する事例が選定される。
    https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/climate_transition/011.html

本プレスリリースは、当社のトランジション・ファイナンスに関する情報を公表することを唯一の目的に作成されたものであり、日本国内外を問わず一切の投資勧誘またはそれに類する行為のために作成されたものではありません。


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三菱重工グループについて

三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。

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