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船舶燃料としてのアンモニア安全使用を目指した新プロジェクトが始動

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◆ ロイド・レジスター・グループとマースクゼロカーボンシッピング研究所が協働、2021年中に運営開始予定

◆ アンモニアが持つ安全性とリスクを評価、海洋産業バリューチェーンの脱炭素への移行につなげる

三菱重工業は、当社グループが掲げるエナジートランジション(低環境負荷エネルギーへの転換)戦略の一環で、三菱造船株式会社と三菱重工マリンマシナリ株式会社が中心となり、設立パートナーとして参画する海運業界の脱炭素化を促進するための研究機関「マースクゼロカーボンシッピング研究所(The Mærsk Mc-Kinney Møller Center for Zero Carbon Shipping)」(注1)を通じ、アンモニア(NH3)を輸送用燃料として安全に使用するためのガイドラインを開発する新プロジェクトを開始します。英国の船級協会であるロイド・レジスター・グループ(Lloyd's Register Group Limited, LR)(注2)と同研究所が協働し、船舶燃料としてのアンモニアを安全に使用することで、海運業界の脱炭素化を目指します。

燃料としてのアンモニアは、海洋産業バリューチェーンが脱炭素へと移行するなかで、海上物流に適した長期的な解決策として大いに期待されています。グリーンアンモニアは、再生可能エネルギー電力を用いたカーボンフリーな製造プロセスによる水電気分解によって生成され、CO2を排出しない燃料である一方、高い毒性を持つことから、安全で持続可能な海洋燃料として導入するためには、人体や船体設備、環境への具体的な安全性評価を実施し、アンモニアを使用する際の安全ガイドラインを策定することが重要です。

現在、世界におけるCO2排出量の約3%を海運業界が占めており、他産業における脱炭素化への取り組みが進むにつれ、今後数十年間のうちにその割合は増加する可能性が高いといわれています。三菱重工グループは、アンモニア運搬船やアンモニア製造プラントで培った経験と、本プロジェクトで協働を進めるプロジェクトパートナーとの知見の共有や課題克服への取り組みなどを組み合わせることで、輸送用代替燃料としてのアンモニアの安全な導入を加速し、海上物流のさらなる発展と世界的課題である環境負荷低減に貢献していきます。

  • 1 A.P.モラー・マースク・グループの提唱により昨年6月に設立された、海運業界の脱炭素化を促進するための研究機関です。デンマークの首都コペンハーゲンに本拠を構え、三菱重工をはじめとする世界7企業・機関の参画により、海運業界の脱炭素化を新燃料および新技術の開発を中心に進めることを目標としています。
  • 2 ロイド・レジスターは、船舶の安全性を向上させるため260年以上前に英国で創設された世界初の船級協会です。グループ企業のテクノロジー、イノベーション、企業価値における長年の基盤を活用して、よりクリーンで持続可能な世界を目指しています。

Tags: エナジートランジション,アンモニア,脱炭素