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メタン熱分解で先進技術を持つ米国C-ZERO社に出資
革新的触媒技術により、メタン(CH4)からターコイズ水素(H2)を生成へ

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◆ ブレークスルーエナジーベンチャーズ、ENI、APベンチャーズらとともに出資
◆ 独自開発の技術とパートナーへの資本参加・協業で、脱炭素社会実現に向けた水素バリューチェーンを構築

三菱重工業は、米国統括拠点である米国三菱重工(MHIA: Mitsubishi Heavy Industries America, Inc.)を通じて、天然ガスなどに多く含まれるメタン(CH4)から革新的な熱触媒を用い水素(H2)と固体炭素(C)を取り出す先進的技術を持つ米国のC-ZERO社(C-Zero Inc.)に出資しました。同社はカリフォルニア大学サンタバーバラ校発のベンチャー企業で、同技術により水素製造過程で二酸化炭素 (CO2) を排出しない、いわゆる"ターコイズ水素"(注1)の製造が可能になります。今回の出資および協業を通じて、当社グループが戦略的に取り組むエナジートランジション(低環境負荷エネルギーへの転換)事業における革新的代替技術の一つとして、水素バリューチェーンの強化・多様化につなげていくのが狙いです。MHIAは今回、ブレークスルーエナジーベンチャーズ(Breakthrough Energy Ventures)、ENI Next、APベンチャーズ(AP Ventures)(注2)とともに出資します。

当社グループでは、水素ガスタービン技術などをはじめとする独自開発の技術に加え、革新的技術を有するパートナーへの資本参加や協業も行いながら、脱炭素社会実現に貢献する水素バリューチェーン構築に取り組んでいます。

今回の出資に際し、C-ZERO社のCEO であるZach Jones(ザック・ジョーンズ)氏は次のように述べています。
「我々の技術は、世界におけるエネルギー消費の4分の1以上に対して脱炭素化で貢献できるポテンシャルがあると考えています。この技術を高めていきたいという私たちの願いに共感する投資家からの支援を得て、当社が次の成長段階に入ることをうれしく思います。天然ガスからクリーン水素という非常に大きな可能性を秘めた物質を生み出すことで、天然ガスの既存インフラと低炭素社会の未来をつなぐ架け橋となりたいと考えています」。

一方、MHIAの白岩 良浩CEOは次のように述べています。
「当社グループは、水素ガスタービンなどの技術開発や、革新的な技術やソリューションを持つパートナーとの提携により、水素の生産から利用までを通したバリューチェーンの拡大に努めてきました。C-ZERO社の技術が、低コストのターコイズ水素を提供するための選択肢になる日が来ると信じています」。

今回のC-ZERO社への出資により、同社の技術を活用した水素の製造・供給分野の可能性を検討するとともに、製造された水素を活用した発電システムや、水素を活用した産業の脱炭素化を通じて、脱炭素社会実現に貢献すべく、技術革新をさらに探求していきます。

三菱重工グループは、水素バリューチェーンの強化・多様化により、脱炭素社会の実現と、社会の持続可能な発展に貢献していきます。

  • 1水素の製造法は多彩で、環境負荷の低い水素であるかどうか容易に確認するため、その製造プロセスにおけるCO2排出量などの環境負荷度合についてカラーイメージで識別することが世界的に広まっています。 グリーン水素、ターコイズ水素、ブルー水素などが、製造時にCO2をほとんど排出しないクリーンな水素とされています。
  • 2Breakthrough Energy Ventures はビル・ゲイツ、ジェフ・ベゾス、などの世界のテック業界を率いるリーダーが、気候変動に取り組むベンチャー企業に投資をするために設立したファンド、ENI NEXTは イタリアの石油・ガス会社であるENIのコーポレートベンチャーキャピタル、AP Venturesは水素バリューチェーン分野に特化した英国のベンチャーキャピタルファンドです。

Tags: 脱炭素,ターコイズ水素,エナジートランジション