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先進技術実証機プロジェクト 製作段階へ

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 三菱重工業は28日、防衛省から受注した研究試作工事である先進技術実証機の実大構造試験供試体の組み立てを開始した。これにより、ステルス性、高運動性といった将来の戦闘機に適用される先進技術の飛行試験を実施するための実証機づくりは、製作段階へ移行した。

 当社名古屋航空宇宙システム製作所飛島工場(愛知県海部郡)では同日、これを記念して「先進技術実証機鋲打ち式」が開催された。式典には、防衛省から秋山義孝技術研究本部長や片岡晴彦航空幕僚長など多数が、また、当社からは小林孝常務執行役員航空宇宙事業本部長ほかが出席した。

 今回の組み立ては、中胴前方に電子機器を搭載する中胴前部機器室と燃料タンクとを隔てる隔壁(バルクヘッド)に艤装品取付け金具を鋲(リベット)で装着したもので、この鋲打ちを最初の一歩として、先進技術実証機の組み立てがスタートした。
 なお、組み立ての対象となった実大構造試験供試体は、先進技術実証機の設計妥当性を確認するため、機体主要構造部の強度データなどを取得する強度試験に用いるもの。

 先進技術実証機の研究試作は、次世代戦闘機に関する周辺国の研究・開発状況を睨んで2009年度に開始されたプロジェクト。ステルス性や高運動性などの先進技術を実際に飛行試験することで、近い将来、わが国周辺に配備される可能性があるステルス戦闘機に対抗するための戦闘機搭載用先進技術の実証研究と防空システムの構築に活用するのが狙い。先進技術実証機の開発完了は2016年度の計画。

 先進技術実証機の研究試作は、今回の実大構造試験供試体の組み立てを皮切りに飛行試験機の製作を推し進め、2014年の初飛行を目指す。
 当社は今後も、日本防衛生産基盤の一翼を担いつつ、先進技術実証機プロジェクトの成功に向けて全力で取り組んでいく。
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