三井住友信託銀行株式会社とのポジティブ・インパクト・ファイナンス融資契約

三菱重工業は、三井住友信託銀行株式会社(本店:東京都千代田区、以下、SMTB)との間で、「ポジティブ・インパクト・ファイナンス(資金使途を限定しない事業会社向け投融資タイプ)」(注1)の融資契約(以下、本契約、対象金額100億円)を締結しました。

本契約の締結に当たり、SMTBはポジティブ・インパクト評価(以下、本評価)を実施しました。三菱重工グループがSDGs(持続可能な開発目標)達成にインパクトを与える活動として、三菱重工グループの重要課題(マテリアリティ)ほかから以下のテーマが選定されました。本評価は、株式会社日本格付研究所(注2)より評価にかかるポジティブ・インパクト金融原則への準拠性、活用した評価指標の合理性について第三者意見を取得しています。
これらの取り組みにおける成果は、三菱重工ウェブサイトやSUSTAINABILITY DATABOOK、統合レポートなどによって開示する予定です。

本評価の概要

テーマ 本テーマが創出する
インパクト
目標と指標(KPI) SDGs
脱炭素社会実現への貢献 GHG排出量の削減
  1. CO2排出削減

    【目標】

    • 事業活動におけるCO2総排出量(Scope1、2)を2030年までに50%削減(2014年比)、2040年にNet Zero達成

    【指標(KPI)】

    • 事業活動におけるCO2 総排出量(Scope1、2)の削減割合(対象範囲:国内・海外の三菱重工グループ)
  2. バリューチェーン全体を通じたCO2排出削減

    【目標】

    • バリューチェーン全体の排出量(Scope3+CCUSによる削減貢献)を2030年までに50%削減(2019年比)、2040年にNet Zero達成

    【指標(KPI)】

    • バリューチェーン全体の排出量(Scope3+CCUSによる削減貢献)削減割合(対象範囲:国内・海外の三菱重工グループ)
7,9,13
無人化・省人化への貢献 無人化・省人化
  1. 製品・事業/インフラの無人化・省人化

    【目標】

    • 製品・事業/インフラの遠隔/自動運転、遠隔/自動検査・点検に向けた技術開発、実用化の推進

    【指標(KPI)】

    • 製品・事業/インフラの遠隔/自動運転、遠隔/自動検査・点検に向けた技術開発、実用化の取り組み状況
8,9,11
ダイバーシティの推進 多様な人材による新たな価値創出
  1. 多様な人材による新たな価値創出

    【目標】

    • 2030年までに役員に占める女性比率を30%以上にする(当社単体)
    • 2030年までに管理職に占める女性比率を2倍(2021年度比)にする(国内・海外の三菱重工グループ)

    【指標(KPI)】

    • 役員に占める女性比率(当社単体)
    • 管理職に占める女性比率の増加割合(国内・海外の三菱重工グループ)
5,8,10
  • 1ポジティブ・インパクト・ファイナンス
    国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)が策定したポジティブ・インパクト金融原則および同実施ガイドラインに基づき、企業活動が環境・社会・経済に及ぼすインパクト(ポジティブな影響とネガティブな影響)を包括的に分析・評価し、当該活動の継続的な支援を目的とした融資です。企業の活動、製品、サービスによるSDGs達成への貢献度合いを評価指標として活用し、開示情報に基づきモニタリングを行うことが最大の特徴です。
    国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)
    UNEPと200以上の世界の金融機関による広範で緊密なパートナーシップであり、1992年の設立以来、金融機関、政策・規制当局と協調し、経済的発展とESG(環境・社会・ガバナンス)への配慮を統合した金融システムへの転換を進めています。
    国連環境計画(UNEP)
    1972年に「人間環境宣言」および「環境国際行動計画」の実行機関として設立された国連の補助機関です。
    ポジティブ・インパクト金融原則
    UNEP FIが2017年1月に策定した、SDGsの達成に向けた金融の枠組です。企業がSDGsの達成への貢献をKPIで開示し、銀行はそのプラスの影響を評価して資金提供を行うことにより、資金提供先企業によるプラスの影響の増大、マイナスの影響の低減の努力を導くものです。融資を実行する銀行は、責任ある金融機関として、指標をモニタリングすることによって、インパクトが継続していることを確認します。
  • 2株式会社日本格付研究所について、詳しくは以下ウェブサイトをご参照ください。
    https://www.jcr.co.jp/

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