中部電力株式会社 新名古屋火力発電所
[ 大気汚染防止 ]

煙突の建方は3,000トンの大型クローラクレーンによる積み上げ架設とし、最大上架ブロック110トンの効率的な 大型ブロック架設により現地工期の短縮を図りました。

新名古屋火力発電所には7号系列のコンバインドサイクル設備用として 四葉のクローバーの形状をした煙突を1基、1997年(平成9年)に納入しています。本発電所は名古屋港ガーデン埠頭や水族館、トリトンの名港大橋などの周辺環境に配慮されたデザインがなされ、 煙突は発電所本館外壁とともに個性的なデザインがなされています。今回増設された8号系列4軸分の煙突は7号系列の煙突と並びツインタワーをイメージさせるものとなっており、 筒身の丸みと筒身を繋ぐ平面で凹凸をもたせた形状となっています。この平面部は内部鉄骨に板厚0.8ミリメートル外装板を布設したものです。8号系列煙突には耐風安定性の改善に大型の制振装置(TMD)を2台設置していますが、 積層ゴムを用いた特徴的な装置です。煙突の建方後には、制振装置の効果を実際に確認するために煙突の起振試験を行い、 振動の体感とともに所定の減衰性能が得られていることを実証しました。

客先
中部電力株式会社殿
工事名称
新名古屋火力発電所8号系列煙突新設工事
完成年月日
2007年(平成19年)7月20日

煙突諸元

煙突形式 二筒連立型(外装板設置)
煙突高さ GL+150m
筒身径 φ9.0m×2筒
塗装仕様 ウレタン樹脂系(筒身外面)
外装板仕様 ふっ素樹脂ラミネート鋼板
板厚0.8mm
筒内ライニング仕様 高強度耐酸キャスタブル 50mm
建方工法 3,000tクローラクレーン工法
付帯設備 ラックピニオン式エレベーター、昇降階段(内部鉄骨部)

制振装置諸元

基数 2基
振動体重量 504kN/基
付加減衰 Δh=8%
基本周期 3.05(秒)±0.3(秒)

ギャラリー

煙突全景
左が7号、右が8号
制振装置
起振試験
大型クローラクレーンによる建方

三菱重工グループの実績