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オーストラリア・イクシスLNGプロジェクト向けコンプレッサ9台を受注
日本企業主導の大型LNG開発事業の一翼を担う

発行 第 5184号
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 三菱重工コンプレッサ株式会社(略称MCO、社長:大崎 裕章、本社:広島市西区、三菱重工業が100%出資)は、国際石油開発帝石株式会社(INPEX)が進めるオーストラリアのイクシス(Ichthys)LNG(液化天然ガス)開発プロジェクト向けコンプレッサ9台および駆動用モーター7台を受注した。LNG生産プラントの中核機器として、日本企業が主導する初の大型LNG開発事業の一翼を担うもので、2013年8月から順次納入する計画。

【LNGプラント向けコンプレッサ<br/>および駆動用モーター】
 今回のコンプレッサおよび駆動用モーターは、このプロジェクトで陸上LNGプラントのEPC(設計・調達・建設)を担当するJKCイクシスLNGジョイントベンチャー(JKC Ichthys LNG Joint Venture)から受注したもの。同社は、日揮株式会社、千代田化工建設株式会社および米国KBR社からなる企業連合。取扱商社は第一実業。

 イクシスLNGプロジェクトは、操業主体(権益比率76%)となるINPEXと、フランスの総合石油エネルギー企業であるTotal(トタル)社(同24%)との共同事業。西豪州沖合200kmに位置するブラウズ堆積盆のイクシスガス・コンデンセート田※から産出される天然ガスを、沖合で水分除去やコンデンセート分離処理を行った後、889kmの海底パイプラインを通じて豪州北部準州のダーウィンに建設する陸上プラントに運ぶもので、生産量はLNG約840万トン/年、LPG約160万トン/年、コンデンセート約10万バレル/日(ピーク)。

 当社のコンプレッサは、天然ガスからLNGを生産する工程を効率的に支えるとともに、LNG/LPGタンク内で気化したガスを燃料ガスとして再利用するのにも一役買うこととなる。

 なお、今回のプロジェクトでのLNG年間生産量は、わが国LNG年間輸入量の1割強に相当する。その約7割は日本へ輸出されることが決まっており、わが国にとってエネルギーの長期安定供給や供給源の多様化などの観点から極めて重要な意義を持つ。

 INPEX、Total社はともに原油・天然ガスなどの開発・生産を手掛ける企業で、INPEXは国内最大手、Total社は国際石油資本(スーパーメジャー)6社のうちの1社。
 日揮、千代田化工建設およびKBR社は日米をそれぞれ代表するエンジニアリング企業で、いずれもLNG分野で高い国際的評価を受けている。

 当社は日揮、千代田化工建設に対しては、これまでも多数のLNG生産向けコンプレッサをそれぞれに納めている。また、豪州向けでも豊富な実績を有し、この1月にも、オランダのシェル社(Royal Dutch Shell)が豪州北西沖での運用を目指す世界初の洋上浮体式液化天然ガス生産・貯蔵・積出施設(FLNG)向けに、コンプレッサなどを受注している。

 MCOは今後も、得意とする石油化学分野はもちろん、伸張が期待されるガス・エネルギー分野においても積極的に事業を展開し、グローバル企業としての更なる拡大を目指していく。

※コンデンセート=ガス田から採取される原油の一種(軽質液状炭化水素)。地下では気体として存在し、地上で採取される際に凝縮して液体となる。石油化学製品の原料などに使用される。

担当窓口:三菱重工コンプレッサ株式会社


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