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引き渡された「けやき」
三菱重工グループの三菱造船株式会社(社長:上田 伸、本社:東京都港区)は11日、新日本海フェリー株式会社(社長:入谷 泰生氏、本社:大阪市北区)および独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(理事長:藤田 耕三氏、本社:横浜市中区)向けに建造した大型カーフェリー「けやき」を三菱重工業下関造船所江浦工場(山口県下関市)で引き渡しました。本船は14日、小樽港(北海道小樽市)発、舞鶴港(京都府舞鶴市)行きにて就航となります。
本船は、国内のフェリーで初めてダックテール(注1)を有するバトックフロー船尾船型(注2)や、垂直船首形状など最新鋭の省エネ船型を採用。また、アンチローリングタンク(注3)とフィンスタビライザ(注4)を組み合わせた省エネ型減揺システムにより、推進抵抗を抑えるなどした結果、従来船と比べ5%の省エネが可能となっています。
船内は、3層吹き抜けのエントランス、壁や扉が透明なエレベーター、2層吹き抜けのフォワードサロンを備えた開放的な空間となっています。最上階には露天風呂のほか、多様なコンテンツを鑑賞できる多目的ルームがあります。さらに、さまざまなタイプの船室を設けているため、ニーズに合った船旅を提供することが可能です。
三菱造船は、燃費性能・環境性能に優れ、安定運航に資するフェリーを建造していくことにより、ビジネスパートナーとともに多様な課題を解決し、海上交通の活性化と環境保全に貢献していきます。
- 1船尾付近がアヒルの尻尾のように突き出した船体形状のこと。
- 2船の後部の形状を工夫することで水の抵抗を減少させた船型のこと。
- 3船舶の横揺れを軽減するための装置。船舶の左右方向に遊動する水を有するタンクで、船舶が横揺れする際に、タンク内の水が船舶の横揺れに対して反対方向に動くことで横揺れを軽減します。
- 4船舶の横揺れを軽減するための装置。船体の両側に取り付けられた可動フィンが、水中で船が横揺れする方向と反対に揚力を発生させることで、横揺れを軽減します。
■「けやき」の主要目
| 船種 | 旅客船兼自動車渡船 |
|---|---|
| 全長 | 199.0m |
| 幅 | 25.5m |
| 総トン数 | 14,157トン |
| 航海速力 | 28.3ノット |
| 旅客定員 | 286名 |
| 積載台数 | トラック 約150台/乗用車 約30台 |
三菱重工グループについて
三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。
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