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ついに宇宙へ。獺祭MOONプロジェクト、世界初の清酒醸造試験
~宇宙用醸造装置を10月21日に種子島より打ち上げ~

株式会社 獺祭
三菱重工業株式会社
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獺祭MOONプロジェクト1

株式会社獺祭(本社:山口県岩国市、以下、獺祭)と三菱重工業株式会社(本社:東京都千代田区、以下、三菱重工)が共同で開発した宇宙用醸造装置と清酒の原材料が、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)の新型基幹ロケット H3ロケット7号機に搭載され、2025年10月21日に種子島より打ち上げられることが決定しました。この醸造装置と原材料は、「獺祭MOONプロジェクト」で使用されます。

国際宇宙ステーション(ISS)への輸送には、本打上げで初実証となる国産の新型宇宙ステーション補給機(HTV-X)を使用。そして、ISSの「きぼう」日本実験棟での醸造試験は油井亀美也宇宙飛行士に作業していただくことを目指してJAXAと調整中です。日本を代表する宇宙ミッションとして、人類初の宇宙空間での清酒醸造を目指します。

 

◆獺祭MOONプロジェクトについて

獺祭は、将来の月面生活におけるQOL(Quality of Life:生活の質)向上を目的とした、月面での酒蔵建造と獺祭の醸造を目指す「獺祭MOONプロジェクト」を2024年より始動しました。その第一段として、獺祭と三菱重工は共同で獺祭MOONプロジェクトphase1をJAXAのきぼう有償利用制度を活用のもと計画し、2025年秋にISS「きぼう」日本実験棟の月面重力模擬環境下にて世界初となる宇宙空間での清酒の醸造試験を実施します。
過去リンク:https://dassai.com/news/info/005852.html

 

◆獺祭MOONプロジェクトphase1のスケジュールとミッション詳細

本ミッションで使用される獺祭の原材料(米、麹、酵母、水)と専用の宇宙用醸造装置は、2025年10月21日(火曜)10時58分頃に種子島宇宙センターからISSへと打ち上げられます。今回の打上げでは、2024年から運用を開始した新型の国産ロケットH3が使用され、積み荷のISSへの輸送を担う補給機には本打上げで初の搭載となるHTV-Xが使用されます。ISS到着後は、醸造装置がセットアップされ、水を注入することで日本酒特有の発酵反応である並行複発酵が始まり、醸造試験を行います。本ミッションにおいて酒造りに関する部分は獺祭が開発を担当し、宇宙用醸造装置の開発に関する部分は三菱重工が担当します。加えて、射場における装置のロケットへの積載、打上げ、ISSにおける運用などに関してはJAXA、三菱重工など様々な日本の関係機関・企業等との連携のもと取り組んでおり、オールジャパンの技術力で臨む挑戦となります。

軌道上での試験は、打上げ後10日程度でスタートし、およそ2週間にわたって各種データを地上からモニタリングしながら月面重力に相当する1/6G環境下での醸造を行います。宇宙で発酵を終えた醪(もろみ)は軌道上にて凍結保管され、早ければ年内に地球への帰還を見込みます。回収後の醪は、地上にて解凍して絞り、完成した清酒の半分は購入者の元へと渡り、残り半分は宇宙醸造サンプルとして各種解析を行い、今後の日本の宇宙産業発展のために役立てられます。

獺祭MOONプロジェクト2

■「獺祭MOONプロジェクト」特設サイト:https://dassai.com/moon/


Tags: 宇宙開発,H3,HTV-X
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