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三菱造船と日本シップヤード、外航LCO2船の共同開発に関する検討を開始
CO2の大規模海上輸送時代に向け、両社の強み・知見を活用

三菱造船株式会社
日本シップヤード株式会社
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◆ 三菱造船の液化ガス輸送船建造に関する知見と日本シップヤードの商船・海洋での豊富な建造経験、高度な造船技術力を活用
◆ 日本シップヤードにおける2027年以降の竣工を目指す

外航液化CO2輸送船(LCO2船)のイメージ図

外航液化CO2輸送船(LCO2船)のイメージ図

三菱重工グループの三菱造船株式会社(社長:北村 徹、本社:横浜市西区、以下、三菱造船)ならびに今治造船株式会社とジャパン マリンユナイテッド株式会社の共同営業設計会社である日本シップヤード株式会社(社長:前田 明徳、本社:東京都千代田区、以下、日本シップヤード)は、外航液化CO2輸送船(LCO2船)の共同開発に向けた検討を開始しました。日本シップヤードにおける2027年以降の竣工を目指し、本取り組みを進めていきます。

LCO2船は、回収したCO2を地中に安定的に貯留するCCS(Carbon dioxide Capture and Storage)プロジェクトにおいて、CO2を安全かつ大量に輸送する手段として将来的な需要拡大が見込まれています。CCSプロジェクトが先行しているEU地域内に続き、今後はアジア域内でも各国政府の推進によるCCSプロジェクトの加速が見込まれることから、日本国内においてもLCO2船の需要に応じた建造体制の確立が必要となります。

三菱造船が有する液化ガス輸送船(LPG・液化石油ガス輸送船、LNG・液化天然ガス輸送船)建造で培った知見や高度なガスハンドリング技術と、日本シップヤードがこれまで培ったあらゆる船種の豊富な建造経験・高度な造船技術力を、両社が相互に補い合える強みとして生かします。

三菱重工グループはエナジートランジションの事業強化に戦略的に取り組んでいます。その一翼を担う三菱造船は、従来からのものづくりを主体とした造船に加え、造船を基盤とした海事エンジニアリング技術で国内外の海事産業の発展に貢献することを目指しており、今回の取り組みもその一環です。国内海運各社および国内外のエネルギー関連企業との協働やLCO2輸送実証試験船の建造を通じて、LCO2船の開発およびLCO2輸送の事業化を積極的に推進しています。

日本シップヤードは、来るCO2排出規制に先行して、LNG燃料船やアンモニア燃料船の商品化に積極的に取り組んでいます。次なる取り組みとしてLCO2船の検討を進めることで、業界を一層リードしていきたいと考えています。

三菱造船と日本シップヤードは、CCSバリューチェーン構築に必要なLCO2船を世に送り出すことで持続可能なカーボンニュートラル社会の実現に貢献していきます。

LCO2船イメージ動画


Tags: カーボンニュートラル,エナジートランジション,LCO2船,船舶
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三菱重工グループについて

三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。

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