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MRJの製造始まる

三菱重工業株式会社
三菱航空機株式会社
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 三菱重工業と三菱航空機は30日、次世代のリージョナルジェット機であるMRJ(Mitsubishi Regional Jet)の製造を開始した。同機の開発を進めている三菱航空機からの発注を受けて三菱重工が着手したもので、最初に取り組んだのは、水平尾翼の骨格を構成するアルミ材の切削。これにより、国産初のジェット旅客機開発プロジェクトは、2012年の初飛行を目指して本格的な製造段階に移行した。

 MRJの製造を開始した三菱重工 名古屋航空宇宙システム製作所では同日、これを記念して「MRJメタルカット式典」が開催された。式典には、三菱航空機から江川豪雄社長らが、また三菱重工から石川彰彦同製作所副所長らが出席した。

 今回の部品製作開始は、三菱航空機がこれまで取り組んできたMRJの開発段階が詳細設計から製造に移行したことを示している。これにより、各部位を担当するパートナー企業も今後順次製造を開始することとなるが、三菱重工がその先陣を切ったかたちとなった。なお、三菱重工は、MRJの胴体、主翼、尾翼などの主要システムを製造するほか、機体の最終組立と艤装作業を担当する。

 三菱航空機は、MRJの設計、型式証明取得、資材調達、販売、カスタマーサポートなどを担当する事業会社として2008年4月1日に事業を開始した。現在の資本金は1,000億円で、三菱重工、トヨタ自動車、三菱商事、住友商事、三井物産ほか数社が出資している。

 両社は今後も、航空業界発展の一翼を担いつつ、MRJプロジェクトの成功に向けて全力を挙げて取り組んでいく。

MRJについて
MRJは世界最高レベルの運航経済性と客室快適性を兼ね備えた70~90席クラスの次世代リージョナルジェット機。『最先端の幹線機技術を適用し、次世代リージョナルジェット機のスタンダードを創造する。環境、乗客、エアラインへ従来にない新しい価値を提供する。』というビジョンの下、三菱重工がこれまで防衛・民間航空機分野で数多くの開発・製造を行うことで培ってきた世界最先端の航空機開発・製造技術力をベースに三菱航空機が開発を行っている。世界最先端の空力設計技術、騒音解析技術などの適用と、最新鋭エンジンの採用により、大幅な燃費低減を実現するとともに、騒音、排出ガスも大幅に削減する。これら圧倒的な運航経済性と環境適合性により、エアラインの競争力と収益力の向上に大きく貢献することを目指す。また、1列4席の配置、大型のオーバーヘッド・ビンの装備、新型スリムシートなどの採用により、これまでのリージョナル機にはない快適な客室空間を提供する。


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三菱重工グループについて

三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。

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