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仏アレバグループ新会社への出資に向けた条件で大枠合意
日仏原子力産業のさらなる連携強化を目指す

発行 第 5837号
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 三菱重工業は、フランスの総合原子力メーカーであるアレバグループが設立する新会社(仮称:NewCo)に対し、少数株主としての出資を提案、出資条件・比率などについての交渉を継続してまいりましたが、今般、新会社に対する出資関連契約の条件について大枠合意に至りました。当社の出資比率は5パーセント、出資総額は約2億5,000万ユーロで、これを契機に、同社グループとの人的・技術的な交流の深化・拡大をはかっていきます。

 今回、当社が出資の主要条件に合意したのはアレバ社がウランの採掘、濃縮、転換や使用済み燃料の再処理を中核とする燃料サイクル事業を分社して新たに設立する会社で、世界の原子力産業界でも屈指の技術力・販売力を有し、今後の堅調な成長・事業の拡大が期待されています。

 当社は、アレバグループと原子力発電事業において長年の協力関係を有しており、1991年に燃料サイクル分野における合弁会社を設立して各種再処理関連機器を製造・販売しているほか、2007年にはアレバ社と当社の最新技術を融合した加圧水型(PWR)原子力発電プラントの開発に着手、電気出力110万キロワットの最新鋭PWRプラント「ATMEA1」を開発、トルコを始め世界各地での販売活動を展開しています。

 今回の出資実現により、当社はNewCoの事業拡大を通じたアレバグループの今後の成長戦略の実現を支援するとともに、従来以上の事業面・技術面での協力関係構築により、2015年10月に日仏両政府間において確認された両国政府および原子力産業界の連携強化にも重要な役割を果たし、原子力事業の世界的なバリューチェーンの強化を目指します。

 今回の出資提案に関し、当社社長の宮永俊一は次のように述べています。「アレバ社は、当社の原子力事業にとっての重要なパートナーであると同時に、長年にわたり、我が国の原子力発電の開発を支援してきました。今回、新会社の出資に向けた条件の大枠合意に至り、仏原子力業界の再編に貢献できることを非常に喜ばしく思います。また、今後の出資を通じて、当社とアレバグループは、日仏の原子力産業界におけるより強固なパートナシップ構築と、多様な電源の一つとしての地球規模でのエネルギーの安定供給、二酸化炭素の排出削減といった問題を解決する原子力発電の安全性と信頼性のさらなる技術向上への貢献をより確実なものにできると期待しています。」

 今回のNewCoへの出資と並行して、当社はアレバグループで原子力発電プラントの設計、機器の製造を手がけるアレバNP社に対しても少数株主としての出資の実現に向けた交渉を進めており、日仏メーカー間の関係強化を通じ、原子燃料の製造から、プラントの設計、建設、保守、使用済み燃料の再処理まで、世界の原子力発電事業をサポートできる総合メーカーとして体制の拡充に努めていきます。

Tags: 原子力,欧州,パワードメイン
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