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油圧機械・加速器・ITS事業をMHI-MSへ移管
機械・鉄構製品との融合で市場深耕

発行 第 5652号
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 三菱重工業は、10月1日付で油圧機械および加速器事業を、11月1日付でITS(高度道路情報システム)事業を、当社100%出資子会社の三菱重工メカトロシステムズ株式会社(MHI-MS、社長:渡邊 望、本社:神戸市兵庫区)に移管します。MHI-MSが展開する機械・鉄構製品と融合させて市場深耕をはかることで、事業の拡大と安定化につなげていくのが狙いです。

 当社は、これらの事業をMHI-MSを承継会社とする吸収分割により移管します。MHI-MSが承継するのは、下関造船所 大和町工場で手掛けている油圧機械(油圧機器、油圧システムを用いたデッキクレーン、試験装置、およびエアヒーター)と、三原製作所を製造拠点とする加速器※、および神戸造船所を事業拠点とするITS製品(高速道路料金収受システム、ETCシステム、および交通管制システムなど)です。

 油圧機械および加速器については、製造機能を現在の製造拠点に残し、グループ横断的なリソース活用により、効率的にシナジーを追求していきます。

 MHI-MSは、油圧技術を試験・検査装置や文化スポーツ施設などへ積極的に活用することで、新たな製品・システムを市場に提案していきます。また、これまで加速器事業は加速管単体の供給が主力でしたが、MHI-MSが保有するメカトロ技術を融合し加速器を応用したシステム製品の供給により市場の期待に応えていきます。
 さらに、これまでITS事業は国内新設・更新工事および輸出案件を当社で、国内保守業務をMHI-MSで担当してきましたが、これらをMHI-MSに統合することで、顧客の利便性向上と業務の効率化をはかっていきます。また、ITS事業の海外展開力や情報通信技術によって、立体駐車場や試験装置などの既存製品を一層魅力あるものにするとともに、新製品の創出を加速します。

 MHI-MSは、機械・環境装置の設計・製作・据付・アフターサービスを手掛ける会社としてスタートし、当社グループ会社の再編を通じて立体駐車場や鉄構装置へと事業領域を広げてきました。今回、さらなる事業拡大を弾みにして、人員の効率的な活用や市場競争力強化に努めていきます。

 当社はMHI-MSと密接に連携し、その事業展開を全面的に支援していきます。

※ 電子や陽電子、陽子などの荷電粒子を加速するもので、原子物理や素粒子物理、放射光科学の分野に広く用いられています。その中核機器が加速管で、常伝導加速管や超伝導加速管が国内外の研究機関などで活躍しています。

Tags: 産業機械,アジア,I&Iドメイン
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長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 社会インフラのスマート化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。

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