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エンジンを始めとした製品全般の低振動、低騒音、軽量化技術の開発

振動

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三浦 秀一

三浦 秀一

総合研究所

2005年入社
機械工学専攻 修了

技術紹介

なぜ振動を研究しようと思いましたか?

機械製品一般において、振動は重要な技術分野のひとつだからです。

自動車や発電機関などの機械製品一般において、振動は重要な技術分野のひとつに挙げられます。振動に起因する機械のトラブルは非常に多く、トラブルの70パーセントを占めていると言われています。例えば過大な振動が発生すると、それに伴って各部に大きな荷重が繰り返し発生します。これにより疲労破壊が発生することがあります。更に振動は人間にも不快感を与えるので、自動車などの乗り物は感性的にも振動が重要な因子になります。振動は騒音にも繋がり、大きな騒音は環境的にも問題になります。機械が運転する限り振動・騒音は必ず発生してしまうので、低振動・低騒音の機械はそれだけでも付加価値が生まれます。

実際にどのような研究をしていますか?

従来の振動の予測手法を高精度化し、より定量的な評価ができる技術の開発

年々製品性能の競争は激しくなっており、限界設計に近づきつつある中で、従来の定性的な手法でマージンを持たせた設計では競争に勝ち抜くには厳しい状態になりつつあります。この打ち手として、従来の振動の予測手法を高精度化し、より定量的な評価ができる技術の開発が不可欠になります。このための手段の一つとして、近年急激に性能が向上しているコンピュータを活用することが挙げられます。一昔前では不可能だった、エンジン全体を丸ごとモデル化した振動解析を実施することもありました。このときは実測と比較して確認したところ、これまでになかった精度で振動波形が一致し、解析技術の向上を実感しました。
また、トポロジー最適化や形状最適化などの各種構造最適化手法を駆使して、製品の強度を保ちながら低振動かつ軽量化を実現する設計手法の開発などにも取り組んでいます。

図1 エンジン全体の挙動の解析
図1 エンジン全体の挙動の解析

エンジン製品の研究をしているのですか?

特にエンジンのクランク軸や動弁系などダイナミックな要素研究を実施しています。

幅広い製品の振動関係の研究を手掛けていますが、専らエンジン関係に携わることが多いです。特にエンジンのクランク軸や動弁系などダイナミックな要素の研究をよく実施します。エンジンのクランク軸は、自動車向のような小さいエンジンでは問題になることは少ないですが、発電用・舶用のような中型~大型になると捩り振動の問題が顕著に現れます。シリンダ数が多い機関では振動が小さくなるように着荷順序などが工夫されていますが、それでもある程度の振動は避けられません。これをいかに低減するかがクランク軸検討のポイントになります。
エンジンの燃焼室の出入り口のバルブを開閉するための動弁系も、大型になるにつれて各部の弾性変形の影響が無視できなくなります。これらを精度良く検討するために、弾性体を組み込んだMBD(multi-body dynamics)による解析などに注目して実施しています。
ただし、いくらコンピュータが発達したとは言えモデルが複雑になると計算時間は長くなり、計算結果も膨大になり妥当性の検証も大変になります。解析を行う際は見境無く精密なモデルを作成するのではなく、検討したい現象のメカニズムを良く把握した上で、簡略化できる部分は簡略化して効率的に解析ことがポイントになります。

図2 クランク軸と動弁系の解析
図2 クランク軸と動弁系の解析

どのような騒音検討をやっているのですか?

産業プラントの建造時、完成後の環境を予測検討しています。

発電プラントなどの産業プラントを建造する際、完成後も周辺の環境を快適な状態に保てるかを事前に予測検討する必要があります。騒音の検討もその一環で、蒸気タービンやボイラなどの騒音が周囲にどの程度伝播するかの検討計算を実施します。
また、騒音の検討は解析だけではデータが足りないことが多いので、現地に赴いて現状の騒音値などのデータを採取することにより予測精度を向上させます。

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