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火力プラントの安定運転を支える材料評価・検査技術

材料

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本田 雅幹

本田 雅幹

総合研究所

2010年入社
物質プロセス工学専攻 修了

技術紹介

材料評価では何が分かるのですか?

劣化状況を判断出来る火力プラントのドクター

電力消費量がピークになる夏や冬に火力発電設備が故障・停止してしまうと、我々の生活に多大な影響を及ぼしかねません。従って、このような故障を未然に防止し、火力プラントを安定的に運転させることが重要です。そのためには、人が定期的に健診を受け、健康状態をチェックするように、火力プラントも定期検査を受け、各設備の健全性を確認しています。我々は、この定期検査において材料評価・検査技術を駆使し、火力プラント設備の健全性を確認する、いわば火力プラントのドクターのような存在です。
このように我々の材料評価・検査技術は、火力プラントにとって必要不可欠であり、更なる安定運転に向け、高精度、高スピード、低コストの材料評価・検査技術の開発に取り組んでいます。

どのような材料評価や検査を行うのですか?

写真:配管溶接部に発生したクリープ損傷の検出例
配管溶接部に発生したクリープ損傷の検出例

非破壊検査によりミクロンオーダーの情報から巨大な構造物の損傷を検知します。

火力プラントの主要機器の一つであるボイラを例に説明します。ボイラは、その大部分を伝熱管(水を蒸気に換えるためのチューブ)で構成された大型の構造物であり、これらの管は高温、高圧下で使用されるため、クリープや疲労、摩耗等の損傷が発生します。
我々は、このような損傷を早期発見するため、超音波装置を用いて、管の内部に潜む微小欠陥を検出したり、対象部材の金属組織を電子顕微鏡で観察し、余寿命を診断したりしています。
何十メートルもある巨大な構造物の健全性をミクロンオーダの金属組織で評価したりしているところは、面白みを感じます。

実際の製品への貢献を聞かせてください。

写真:インナーUT装置のセンサー
インナーUT装置のセンサー

ICT、IoT技術を活用した検査システムを開発し検査効率を向上させます。

配管溶接部の余寿命を評価できる“MLAS*1”や伝熱管の摩耗減肉を管内面から高速で計測できる“インナーUT”、また、高温配管の内面減肉を常時モニタリングできる“薄膜UTセンサ”等の材料評価・検査・モニタリング技術を開発し、実際の現地検査に適用することで、火力プラントの安定運転に貢献しています。
また、最近では、画像処理技術やAIを活用した材料評価技術、検査結果の自動判定技術の開発にも力を入れています。
万一、設備の故障で火力プラントが停止してしまっても、現地調査及び研究所内での詳細解析により故障原因を究明し、類似の故障が発生しないように製品へフィードバックすることで、更なる安定運転に貢献しています。

(注1)Mitsubishi Metallurgical Life Assessment System

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