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排熱回収ボイラ向け高性能フィン付管の開発

伝熱

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中拂 博之

中拂 博之

総合研究所

2007年入社
総合理工学府 修了

技術紹介

高性能な伝熱管の開発には何が重要ですか?

ガス流れの高精度予測技術と品質工学に基づいた開発プロセスです。

排熱回収ボイラは、ガスタービン排ガスを熱源とし蒸気を発生させる大型の熱交換器です。発生させた蒸気は発電に用いられており、ガスタービンと排熱回収ボイラを組み合わせることで非常に効率よく発電を行うことができます。排熱回収ボイラにおいて、フィン付管は水とガスタービン排ガスの熱交換を行う非常に重要な部品であり、この性能を高めることで、よりコンパクトかつ信頼性の高い排熱回収ボイラを作ることができます。
しかしフィン付管は、フィン形状・フィンピッチ・伝熱管の配列方法などパラメータが非常に多く、最適仕様を決定することは容易ではありません。このような開発では、フィン付管周りのガス流れを高精度に予測するための数値流体力学(Computatinal Fluid Dynamics:以下CFD)を用いた解析技術の確立と、品質工学に基づいたトライ&エラーに頼らない開発プロセスの構築、性能確認のための大規模な試験など、非常に多くの要素技術が必要です。

どのような解析や試験をしていますか?

伝熱管内のガス流れのCFD解析評価や熱負荷環境試験を行っています。

写真:フィン付管

最近では、伝熱促進体周りの熱流動解析を実施しています。一例を挙げると、フィン付管周りのガス流れをシミュレーションしています。フィン付管群を通過するガス流れは、場の中に乱流域と層流域が混在しており、またフィンのエッジからは渦が剥離している非常に複雑な流れ場です。最新のCFD解析技術により、このような流れ場を高精度に分析することで、高性能な伝熱管を開発しています。
最終的には試験で伝熱性能を確認して、製品に適用することになりますが、ボイラ開発における伝熱試験では、ときには管内の水を超臨界圧まで昇圧したり、非常に大きな熱負荷環境を再現したりします。ひとりでは運転できない大型設備を用いて試験を行うため、常にチームで開発を行っています。

実際の製品への貢献を聞かせてください。

ボイラの効率化・安全性確保に貢献!

写真:ボイラ設計のCG

伝熱管の性能を正しく評価することはボイラ設計において極めて重要です。性能を過大評価すれば、ボイラを建設後に性能不足になりますし、伝熱管の温度が上昇しすぎてボイラの破損に繋がりかねません。一方、性能を過小評価すれば必要以上に大きな熱交換器を設計することになり、コスト競争力が失われます。
私が所属する研究室では高性能な伝熱管の開発を継続的に行っていますが、開発した伝熱管が実際のボイラ運転条件でどのような伝熱性能、圧損特性を有しているかを正しく評価し、かつそれをボイラが設計できる形に定式化する必要があります。
前記の解析技術や試験技術を用いて伝熱管を開発するとともに、その性能を正しく評価し、設計ツールとして完成させることで、ボイラの高効率化、安全性確保に貢献しています。

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