Press Information
◆ CO2冷媒による冷凍冷蔵コンデンシングユニットの最新機種「C-puzzle80(シーパズルエイティ)」を導入
◆ 単なる設備更新ではなく、既存設備を稼働させながらの更新なども評価の対象
◆ 日本冷凍空調設備工業連合会主催の本顕彰で、三菱重工冷熱は2021年から5年連続5回目の受賞

C-puzzle80
三菱重工グループの三菱重工冷熱株式会社(社長:岡野 伸泰、本社:東京都港区、以下、三菱重工冷熱)は、老朽化した冷蔵倉庫の冷却設備更新に伴う省エネルギー化で、一般社団法人日本冷凍空調設備工業連合会が主催する「第42回優良省エネルギー設備顕彰」の奨励賞(改修設備部門)を受賞しました。自然冷媒のCO2冷媒を用いた、冷凍冷蔵コンデンシングユニットの最新機種「C-puzzle80(シーパズルエイティ)」による省エネとCO2削減効果が高く評価されました。
本顕彰は優良事例を広く募り顕彰することで、省エネ技術の開発・普及に寄与するとともに、関連業界で省エネ・環境保全への意識を高め、冷凍空調設備の省エネ・環境保全を一層促進することを目的としており、三菱重工冷熱は5年連続5回目の受賞となります。
今回、受賞対象となった冷蔵倉庫は、カネフジ冷蔵株式会社(社長:米沢 彰則氏、本社:北海道北斗市)によって約30年前に建設されました。三菱重工冷熱は、既存設備の稼働状況を詳細に調査して「C-puzzle80」による省エネとCO2排出削減を目指す改修を提案し、既存設備を稼働させながら設備を順次更新しました。施工後の検証では電力量の11.3%、年間31.95トンのCO2排出削減を達成、単なる設備の更新ではなく、細かな制御方法を加えた工夫も評価されています。

C-puzzle80導入によるCO2排出量削減効果
省エネについては、既存の冷却設備の電力原単位(注)が一般の冷蔵倉庫に比べ低水準だったため、さらなる削減が難しい状況でしたが、C-puzzleの最新機種の導入や設備のスリム化などにより効率的な運転を実現。加えて、北海道の寒冷な地域性を生かし、低外気温度で高効率運転を促進する設計にしました。
コスト削減につながる工夫も凝らしています。一つは、倉庫の運用状況を分析して必要な冷却能力を算定し、冷凍機と冷却器の設置数を減らしたこと。食品などの保管品は、冷気で乾燥して重量・体積が減少しないように、冷却器とダクトを改良したほか、設備の動力も低減しました。
また、従来の電力デマンド制御と電力平準化制御を組み合わせた新たな制御方法の採用により、冷凍機と冷却器の稼働数を自動調整し、稼働機器の最小化と冷凍機の無駄な増減速や作動・停止を防ぐことで、省エネと安定稼働を実現しています。こうした工夫により、イニシャルコストだけでなく、省エネによるランニングコストも低減できました。
今回、納入したC-puzzleシリーズのラインアップは10馬力~80馬力、マイナス15℃~プラス43℃の外気温度に対応し、複数機種の組み合わせも可能です。中でも「C-puzzle80」は、冷凍冷蔵倉庫やショーケース向けだけでなく、多用途の冷却に対応できます。また、どの機種も、高圧ガス保安法で定める製造の届け出が不要なため、導入が容易です。
三菱重工冷熱は、持続可能な未来を見据え、カーボンニュートラル社会の実現に向け全力で取り組んでいます。お客様のニーズに真摯に向き合い、革新的な省エネルギー技術の開発と導入に努めていきます。
- 電力原単位は、冷蔵倉庫の使用電力量の評価・比較で用いられ、年間使用電力量を収容トン数で割って算出します。
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