田中健介
KENSUKE TANAKA

三菱重工機械システム株式会社
設備インフラ事業本部
構造技術部
鉄構設計課
煙突新設チーム
2009年入社
工学科社会環境デザイン工学専攻修了

アイディアを取り込んだ
煙突がそびえ立つ姿は感無量

現在の仕事内容と役割

発電プラント用の煙突では、高さ190mを実現しただけでなく、地震や風による振動を最小限に抑える工夫をしました。地上139mの位置で周囲の支持用鉄塔と筒身(煙突本体)の間に大型の速度比例型ダンパーを6台取り付け、揺れによるエネルギーを吸収する構造です。建設工事でも、大型ブロックの架設が可能な大型クローラークレーンとジャッキアップによる併行架設工法を採用するなど、工事の簡略化と短縮化を図りました。煙突は多くの設備を必要とはしないので、自分のアイディアを取り込んで設計し、完成まで責任持って担当することができます。それだけに、竣工後、そびえ立つ姿を見上げた時には感無量です。

仕事のやりがいや醍醐味

まず考えなければいけないのは建設地点の特異性で、地震や風といった荷重条件や支持地盤の条件は場所ごとに異なりますから、模型による風洞試験などを経て構造形式の繰り返し検討を行いながら詳細を決めていくことが必要な場合もあります。さらに、設置するプラントの種類によっても流す気体の成分や風量、温度などが変わってくる点も考慮しなければなりません。これらの条件をもとに最適化を進めていくので、同じものはできないのです。煙突はプラントの性能や環境にも深く関わってくるだけに、もっと多くの経験を積み、技術力を高めることで、世界中に私たちの煙突を建てていければ嬉しいですね。

一番印象に残っている仕事

初めて設計担当となった案件で、海外製の制震装置を採用しました。そのためメーカーとの仕様決定や書類のやり取りなど不慣れな英語と文化の違いに悪戦苦闘し、また、初めての海外出張となった性能試験では、トラブルに対応するために毎日夜通し対応しました。当時は苦しい思いもしましたが自信をつけることができ、今では良い思い出です。そうした経験から、その後の海外案件に対しても担当させてもらえるようになりました。

PROFILE(プライベート)

大きな構造物が好きであることから、休日はドライブがてら横浜ベイブリッジや東京スカイツリー、東京タワーなどを眺めに行きます。生後5カ月の娘が大喜びしているのを見ると、ちょっと嬉しいですね。但し、構造物に興味があるのか、単にドライブが楽しいだけなのか、まだ幼いだけに分かりません(笑)。

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