特別座談会 調達は、もっと面白くなる

特別座談会

調達は、もっと面白くなる

職場を越えて学んだ若手・中堅社員が語る、これから

調達の仕事は、単に必要なものを手配するだけではありません。昨年開催された調達部門交流会や採用Webサイト立ち上げなど、日常業務の枠を超えた活動に参加した4人に、調達の仕事の広がりと、これからの可能性について語り合っていただきました。

  • バリューチェーン本部 SCM部 調達企画グループ 阪口 晃司さん
    バリューチェーン本部
    SCM部 調達企画グループ

    阪口 晃司さん
    調達プロセスの可視化や業務高度化に携わる。AI活用の議論にも参加し、データを生かした新しい調達の姿を追っている。
  • スチームパワー事業部 調達部 調達二課 滝本 晃大さん
    スチームパワー事業部
    調達部 調達二課

    滝本 晃大さん
    建設工事契約を担当し、大型案件の交渉や採算改善に向き合ってきた。事業ごと動かす調達の醍醐味を日々、味わう。
  • 三菱重工コンプレッサ(株) 調達センター 調達グループ 山内 なつ子さん
    三菱重工コンプレッサ(株)
    調達センター 調達グループ

    山内 なつ子さん
    部品調達を担い、サプライヤーとの関係づくりや安定供給に注力。交流会では企画や発表にも関わり、視野を広げてきた。
  • 三菱造船(株) 調達部 調達企画グループ 濵田 尚弥さん
    三菱造船(株)
    調達部 調達企画グループ

    濵田 尚弥さん
    共同物流や情報連携の基盤づくりに取り組む。採用Webサイト立ち上げにも関わり、調達の魅力を伝える活動にも挑戦している。

言葉にしていく中でわかる調達の重要性

[滝本]
交流会に参加したのは、他部門や他事業の同年代が、どんな思いで調達の仕事をしているのか知りたかったからです。交流会では皆さんすごく忙しいのに、本気でグループ全体を良くしようとしている姿が印象的で、刺激を受けました。

[山内]
分かります。しかも、最初から完成形があるわけじゃなかったんですよね。普段の仕事は、やることがある程度決まっていますけど、あの場は自由度が高く、自分たちで考えてつくっていく感じがありました。

[阪口]
私もそこは印象に残っています。AI活用のアイデアソンに参加したんですが、自分が思っていた課題もあれば、全然違う視点もありました。同じ調達でも、立場が違うと見えているものが違うと感じましたね。

[山内]
ほかにも、「自分だけが悩んでいるわけじゃない」と思えたのも大きかったです。

[濵田]
私は採用Webサイトの立ち上げに携わりました。営業や人事はイメージしやすいですが、調達は分かりにくいのが正直なところです。だからこそ、「調達とは何か」をちゃんと伝える意味があると思いました。

[阪口]
学生は特にイメージしにくいですよね。

[濵田]
サイトコンテンツを作成していく中で、想像以上に調達がプロジェクトを牽引し、また支えているということを改めて感じました。

濵田さんが構築に携わった「調達部門 新卒採用特設ページ 2027」はこちら

調達は「購買する」だけの仕事ではない

[阪口]
今の情勢では、石油や半導体を中心に、必要なものが当たり前に手に入るわけではありません。注文書を出して終わりという世界ではなくなりました。

[滝本]
確かに、そこは大きいですよね。

[阪口]
以前、原材料が不足して供給が止まりそうになった時は、サプライヤーだけでなく、商社や原材料メーカーまで情報を取りにいきました。代替品を探し求め、設計・品証部門とも調整のうえで、必要な部品を生産現場へ届けるところまでが調達の責務なんだと感じました。

[濵田]
私の共同物流事業も、一見すると「それは調達の仕事なのか」と思われるかもしれません。実際、直接的にはサプライヤー側にメリットの大きな取り組みです。ですが、輸送を効率化したり、情報をつなぎやすくしたりすると、サプライチェーン全体が良くなって、結果として自社のものづくりも安定します。調達は、自社の発注業務だけで完結する仕事ではないんですよね。

[山内]
私は、買う立場だからといって、ただ厳しい条件を出せばいいわけではないと思っています。安く買えればいい、ではない。相手に無理をさせ過ぎると、長い目で見てサプライチェーン全体が崩れてしまうかもしれません。

[濵田]
分かります。互いにWin-Winの関係となるのが理想ですよね。

[山内]
はい。多くのパートナー企業に支えられてものづくりが成り立っている以上、「要求し過ぎていないか」は常に考えたいです。

[滝本]
僕が担当している工事契約も同じです。交渉の結果がプロジェクト採算に直結する。相手の見積もりの構造を見ながら、どこに改善余地があるのか探り作戦を練る。その上で、厳しい交渉をします。一方で関係まで悪くしてしまったら意味がない。調達は、社内外をつないで最適解を探る仕事だと思います。

[阪口]
今後は、調達プロセスの可視化を推進したいです。そのためには調達業務の知識だけでなく、ITやDXの知識も必要だと感じています。データを見える化して、調達の仕事そのものをもっとよくしていきたいです。

今後、挑戦したいこと
伸ばしたい力

[滝本]
僕は最近マネジメントの役割も持つようになったので、個人で成果を出すだけでなく、チーム全体のパフォーマンスをどう上げるかに挑戦したいです。上から言われたことを下ろすだけではなく、自分なりの色を出したいですね。

[山内]
私は、新しいことを自分たちで企画して立ち上げる面白さを知りました。普段の業務を確実に回すことはもちろん大事ですが、それだけではなく、もっと情報のアンテナを張って、新しい提案や企画にも関わっていきたいです。

[濵田]
私は、共同物流や情報連携の取り組みをもっと広げたいです。造船・舶用業界全体が安定して回るような基盤づくりに、調達として貢献したい。個人的には、システムや新しいツールももっと学びたいです。

[滝本]
この先はどうなるでしょうね。事業によってはコストの7割ぐらいは資材費で、それを扱っているのは調達。そう考えると、調達は事業の根幹に関わる仕事ですし、これからAIや自動化で、単純作業が減っていけば調達ができることはもっと増えてもっと面白くなると思います。

[山内]
そうなると、人と向き合う時間をもっと取れるかもしれないですね。

[濵田]
売り手と買い手、というだけじゃなくて、一緒につくっていく関係により近づけるかもしれないです。

[阪口]
仕組み化や効率化は必要ですけど、最後に価値を生むのは人だと思います。

まとめ

三菱重工グループの競争力は、知識・分析力・交渉力を兼ね備えた調達部門の働きなくして、高めることはできません。その役割は、複雑化する外部環境の変化に対応すべく、より高度で魅力的に進化し続けています。今後も、組織と個人の力を結集し、グループの持続的な成長を推進していきましょう。